かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

大東亜戦争

昨日、ついに大東亜戦争まで読了。

この本を買った最大の目的は、もちろん日本の歴史の全貌を掴むことだが、中でも一番興味深い部分は、やはりこの第二次世界大戦のことである。

以前からこの物騒な歴史について、日本視点の本を読みたかった。むかし先生からよく言われましたね、物事の本質を見るには、一方的な視点で見るだけではだめだって。実際香港の教科書では被害者面でこの歴史を書いたので、あの頃でもすでに客観的ではなかった。日本がなぜ戦争を起こすかはもちろんだが、日米開戦や原爆なども軽く言及しただけだった。だからずっとずっと、日本側の視点を読みたかった。

ただ、香港ではよく日本の教科書は軍国主義とか言うけど、日本では逆に自虐歴史という主張があったので、すでに発売された日本の歴史書で本当の日本の視点を確かめるかどうか、割と迷った。

ゆえに、保守の権威とも言える竹田さんの教科書ならば、きっと自分が見たかった部分が見れるだろう。というのが、この本を買った理由の一つでもいえます。

 

さて、大東亜戦争までの歴史をじっくりに消化したので、ちょっと感想を書きます。

まず、「白紙還元」の部分はよくわからなかったすみません…。

と、正直中学生の歴史というと、日本の方はここまで詳しいとは驚いた。だけどどれも軽く言及した感じで、ストーリーとして読むのはいいけど、教科書で試験とか言われると正直バラバラで覚えるのは苦労だな…。香港の中学生向けの中国歴史では、わりと各時代の重点のみ抑えるだけです。

あともう一つ、香港のは各時代がバランスよく書かれたが、日本はどうも近代現代の比重が大きい。明治維新以降は特にがかなり詳しく書かれて、固有名詞も増えて、割りと大変だったが、以前学校で勉強した清の「洋務運動」を振り返ると、本当に日本なぜ変革できたのかよく分かる内容ではあった。

ただ、幕末の戦争はやはり難解だったのか、戊辰戦争の描写は思ったより簡潔すぎてちょっと手応えがない…。

 

さて、大東亜戦争。ずっと日本が戦争を起こす理由は経済苦境と思ったが、もちろん理由の一つとも言えるが、関東軍の暴走と書かれた。そして政府が軍を見捨てるわけないので仕方なく付き合う羽目になり、当時の国際情勢の読み違いもあって無闇に戦線を拡大、とのこと。当時では経済上アメリカに依存していると書かれたにも関わらず、アメリカに喧嘩を売るのはまあ失策だろう。あの変な自信はどこからやってくるかまでは書かれてないけど、いつの時代でも軍の暴走はああいうものだから、この部分を読んで、なんとなく日本側の視点を理解できた。

意外に、読むとこの部分はそこまで偏った考えはなく、むしろ中国側では見えなかった部分をここで何件も見つかりましたので、かなりの収穫とも言えます。特に日ソ中立条約の重要性が自分にとって新たな発見だった。また、終戦までの経緯、日本が投降したのはずっと原爆が理由と思ったが、まさか天皇の地位が保障が最大の理由とは少し驚いた(ただし天皇における立場を考えると意外的ではない)。文章を読むと、むしろ原爆は必要なかったでは…とまで考えてしまう。トルーマンは無差別虐殺するまで原爆を使う道理はどこにあるかな…。

 

自分にとって歴史は教訓であり、今後繰り返さないよう勉強すべきものと考えます(どうも、人類はずっと愚かな歴史を繰り返そうとしている)。正直先の戦いには経験したことないから、どうもほかの中国人みたいに憎悪の感情が生まれないし、今更ずっと過去の遺恨を抱いてもしょうがないと思います。ゆえに過去の歴史には正しく認識、両方の視点を知る必要と考えます。

自分から見ると、むしろいまの中国人は洗脳されて、被害妄想が激しく、歴史に縛られて開放できずにいて、あるいみ可哀想と思う。とはいえ、彼らはもはや過激で理不尽で、中国共産党に反抗しないから同情はしない。

結局理性と論理的思考は大事です。こればかりはイギリスの教育のお陰と思います。ゆえにイギリス政府に対する感情は、感謝と感激しかありません。