かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

612援助資金逮捕事件

ウクライナ戦争が鈍化してる最中、日本でも報道されたがあまり話題とされてない、香港における612援助資金逮捕事件。この援助資金を立ち上がる人々が国安法違反容疑で全員逮捕された。

逮捕者の一人はカトリック教会の名誉司教、前枢機卿の陳日君氏ではある。カトリックトップだった人が逮捕されたことは、香港では未曾有の事態であり、親中姿勢を取ってるバチカンにとっては大きな試練でもある。

 

ちなみに国安法違反容疑は、要は「おまえ怪しいね、とりあえず逮捕しとこ」ということです。なぜ国安法が危険なのか、政権に目をつけたらこの口実で逮捕できるだからです。

 

では、612援助資金とはなんだろうか。要は2、3年前香港のデモで逮捕された人々への援助資金です。特に、弁護士費用は膨大であり、逮捕された方々は学生か一般市民がほとんどで、裁判所などの費用を支払うのはかなり厳しい。ゆえに、その人々の裁判援助資金が、612援助資金です。

612援助資金が成立してから長い時間、香港民主派の象徴的な援助資金であった。とくに、勇武派(前線で行動する)ではない多数の和理非(理性非暴力で行動する)にとっては、この資金に献金は民主活動に貢献、とも捉えること。あるいみ、612援助資金に献金したかどうかが、民主派のステータスとも言える(自分も微力ながら、少し献金したことがあった)。

 

当然、このような基金は中国共産党や香港政権にとっては目障り存在である。

 

しかし、なぜこのタイミングなのか。たぶん前枢機卿が関わるから、世界中がウクライナのことに忙しいこの時期では、香港のことに構ってる暇はないだろう、かもしれません。

もっとも、国安というものが仕事しないと存在意義が問われるから、定期的に存在感を示すだけということもある。