かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

随筆

先日、好きの香港コラムニスト・陶傑氏(この人はぼくを啓蒙した人でも言える存在)のYoutubeを聞き、ウクライナと香港の状況を別の視点で考えさせた。

 

ウクライナについては、どっちが正しいというよりも、この状況をどうやって打開するべきかと着眼した。現時点では両方は引きたくても引けない状況に置かれる、本来ならば中立、両方にも信用に足する人物や勢力が登場し、調停する役目を果たすが、スイスや北欧などですら中立ではなくなる現状、国連は役に立たず、状況を改善させる人や勢力は今では存在しないとも言える。

たとえウクライナがいま引くとしても、ロシアが受けたかつてないほどの経済制裁、消耗した戦力と人命、そして国際社会での信用も消えてしまい、この恨みは結局どこに向くか。ロシア、というよりプーチンはもちろん、このまま大人しく引くとは思えない。

教皇は有力候補と挙げられたが、アメリカやEUは簡単にロシアへの経済制裁を取り消すとは思えない。結局の所、紛争よりも、バランスを取れる強く勢力がいまのところ存在しないのが、最大の問題とあげられた。

 

香港については、オミクロンの影響でこの国際都会がもはや「Failed City」に地に落ちた。この結果を作ったのも、結局親中派である。香港の成功を支えた教育・医療・福祉・法治をこの2年間で全部「民主派黒暴」と名付けられ、取り潰された。有能の人がどんどん逮捕されるか、香港から去っていく。政府を監察する団体がなくなり、政治が一気に腐敗した。単純に目先の利益と「安逸」の親中派が、オミクロンの直撃によって孤立無援。中共に忖度し選んだ政治家は本当に無能であり、国安法という法律で香港をとどめを刺した。

中でも、「民主派」は有益な寄生虫という比喩が、とてもしっかりに来る。この「民主派」のおかげで欧米は香港を認めたが、この生態が破壊された今、誰も香港を信用しない。

 

親中派や一部の金持ちは本当に、香港人は金さえあれば他のことはどうでもいいと思いこんでいる。これは中国共産党でもそうであった。中国共産党が言った「50年不変」は、「競馬はそのまま、踊りもそのまま(馬照跑、舞照跳)」という、香港人が物質的な欲望しかない概念があった。だから香港人が民主や自由を求めることは考えもしなかった。しかし、その「物質的な欲望」の背後には、自由があった、教育・医療・福祉・法治があった。

今でも香港は金持ちがたくさんいる、しかしオミクロンに感染したら、いくらかかっても病院には入れない。

香港の現状は、あるいみ自業自得でもある。香港の価値は、2年前の国安法とともに死んでいた。