今週ちょい浮上記事のその2。
「日本の歴史」シリーズがいよいよ源平に突入するのでこっちのギアを上げた。というよりも、単純に『鎌倉殿の13人』の領域に完全に突入したので、以前保元の乱・平治の乱ではボヤけったイメージが鮮明になっていく。
ここに来て視点が頼朝・義経、義仲と平家の3者の間でごろごろと変わる。繋ぎで源行家もちょっとだけフォーカスしましたが、メインではない。
基本は歴史を沿ってるが、今回の焦点はやはり清盛の死だろう。あるいみ本作の主人公みたいな立場だが、中盤から影が薄くなっていく、たまにしか出てこない。しかし文章からわかる作者はどうやら清盛が好きみたい。清盛が大悪人と呼ばれるきっかけ、南都焼討でも、作者は文章なりに清盛を擁護してるし、死の際でも頼朝の首などをきっぱりと否定した。
しかし、やはり嘉応承安以降、物語が清盛中心から離れていたのが問題と思いますね。群像劇ということだからとはいえ、その時代以降の清盛なにを考えているかたまにしか出てこないので、やはりイメージが曖昧となってしまう。特に全巻はほぼ義経の話で、あれこの物語はいつの間にか義経が主人公になってた?ということも。
次はいよいよ倶利伽羅峠。『鎌倉殿の13人』がかなり省略したあちこちがこの本ではめちゃ詳しく描いたので、まだまだしばらく続く。