かりんちゃんの随心日誌

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諫言

今日の産経抄で唐太宗が言及されました。唐太宗は忠臣・魏徴の諫言を素直に受け止めるとから、歴史では有能な独裁者と評価された。しかし歴史を振り返ると、このような名君は数少ない。少なくとも、プーチンとキンペーの前では、魏徴は間違いなく殺されるだろう。

子供の頃歴史を勉強したとき、魏徴がめちゃ好きであった。権力の握る皇帝の前でも何も恐れず自分の意見を率直に言いだすことが、すごいことと想って、あれがぼくが目指すべき理想像とも思い込んだ。これが原因で今でも真っ直ぐで空気を読めない行動を取る理由かもしれない。とりあえず偉い人には忖度しないという性格は、あの頃魏徴に影響されたんだろう。

しかし、いまよく考えると、魏徴はもちろん立派だけど、至高な権力を持っても、政敵の部下だった魏徴を信用し、諫言を素直に受け止める唐太宗のほうが、よりすごいなのでは。多くの人は権力を握ると、以前ではどんなに素晴らしい人間でも間違いなく腐る。ぼくでも自分が腐らない自信がない、よってなるべく権力から遠ざけている。

結局の所、独裁政権は名君名臣両者揃わない限り機能はしない。プーチンは優れたリーダーだったかもしれない、しかし権力の前では暴走に走ると、魏徴は殺され、イエスマンしかなく、自分が過ちを犯しても指摘されない。

キンペーもいずれそうなるだろうに違いない。よって日本は今こそ、キンペーが暴走するとどうするべきか、考えないといけないときではある。

 

民主主義が理想的な体制でなくても、独裁政権は民主より優れることは絶対にない。理由は簡単、人間だからだ。