かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶

プレイ環境 PS5

良くも悪くもキムタクが如くの続編、である。

ゲーム自体は大まか前作そのままなので、あくまで『龍が如く7』の舞台を追加したぐらいで、正直大きなサプライスはあまりない。推理部分は相変わらずというか、やや強引であることは否めないが、総合的にが龍が如くシリーズでは上々である。現実的にちょっとありえない部分は、龍が如くだから仕方ないとしか…。

前作では尾行などが不評だったようで、今回では尾行する回数が削減された。代わりにアスレチックが用意され、これもまたやや強引である。判定が甘いだから別にストレスはなかったけど、無理矢理にやらされるような感じで、面白くないのは本音です。

『龍が如く7』と違ってアクションなので(未だになぜヤクザものはRPGで、探偵がアクションなのが解せない)、戦闘に特に問題はなかったが、スタイルを変えるのがボタン一つだけになって、逆に鬱陶しいである。なによりDLCでは拳威スタイルが追加されて、切り替えが余計に手間がかかる。シリーズ初ならまたしても、似たようなバトルシステムは以前の龍が如くシリーズでは何度もあったので、この改悪は許しがたい。

また、今回では即死QTEが復活した。数は多くないが、ミスすると戦闘が終わらないなど理不尽なものが多いから、この辺もまた改悪である。

ストーリー部分は特に文句はないが、前作と違って今回八神は部外者だからか、ひたすら「澤先生」連呼しかイメージがない。中盤以降では特にひどく、得意な推理よりも、何でもとりあえず澤先生の名前を言い出す。これ一応探偵ゲーだよな?さおりさんの変装は新鮮感もなく、前作からのキャラはたいていお荷物でしかない。真冬さんに関しては何もしてない状態である。大変遺憾である。

寄り道はユースドラマに集約されたため、サイドケースの数が大幅に削除されたのは残念です。と、いうよりも、そのユースドラマなんですが、まったく面白くないである。

まず、学校では無駄にリアルで構造が複雑だが、ユースドラマの進行では学校のあちこちに往来しないといけないのが問題。ユースドラマに関連する各部の拠点はたいてい離れており、その往復はストレスマッハである。特に4階にあったロボット部と、地下1階のダンス部は最初で解禁されたが、同じ階段で直通できない上、八神さんは階段を降りる際走るとたいてい転けるから、余計に序盤からイライラする。学校内ではファストトラベルできないから、八神さんは序盤では学校内でウロウロする変人でしかイメージがなかった。

そしてユースドラマでは大抵それぞれミニゲームが用意され、それを全部クリアしないと本筋は進めない。一部ではめちゃ短くて、あっという間に終わったんですが、ロボット部、暴走族とボクシングは極めて長いので、正直苦痛である。中でも暴走族という気持ちよくないレースゲームを何回やらされるのは、このゲーム最大の汚点とも言えよう。

本来レースゲームとはスピードを競うということだが、この暴走族は変則レースゲームであり、いくら早くても敵はチートを駆使したようで追いつくのである。しかもボスとレースする前に、まずは大量の雑魚を片付けないといけないが、これもまた面倒くさい作業。本番のレースは、本気でやるよりも、最後の500mぐらいで一気にブーストするほうが勝ちやすいから、レースゲームとしては致命的に。このくだらない茶番ゲームを何十回プレイしないとクリアできないのがまた苦痛。クソゲー度は正直ほかのミニゲームより一線を画するものであり、製作者は何がしたいかわからないである。ほかのボクシングやロボット部はまたゲームとしては成立するものの、暴走族は本当によくわからないもの。企画した人はゲームを作るセンス無いですね、いますぐ辞めたほうがいいです。

ただ、前作の嫌でも出てくる京浜同盟を思い出すと、今回では嫌なら放置するだけでいい、というのも改善点かもしれない。

結局ゲームとしては定番であるものの、良い点は特に見当たらない。一応些細な部分では改善されたが、新たに追加されたものが中途半端でストレスたまる仕様であり、作品としては相変わらず賛否両論と思います。あえていうと、今回の新キャラはかなり印象深い、かな。

とはいえ、肖像権の問題があって、シリーズとしてはおそらく最終作であり、ちょっと残念であることは否めないかも。個人的にキャラとしてはこっちのほうが好みですからね。

ゲーム内容STANDARD システムSTANDARD グラフィック&演出STANDARD サウンドSTANDARD

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