かりんちゃんの随心遊戯日誌

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DEATH STRANDING

レビューバージョン PS4 Pro

このゲームをどう評価するか、正直かなり難しいと思います。全体的に面白いか楽しいかというと、正直微妙。だからといって悪い作品なのか、そうでもない。「ゲーム」としての評価は微妙で、「作品」としての評価はまあ良いという感じで、結局人によって評価が分かれる。だから、このゲームを採点すること自体は、そもそも間違いかもしれない。

だからといってレビューを書かないという無責任なことはしない。ここはできるだけ、このゲームの良いことと悪いことを上げて、参考材料としてみなさんに提供したい。

では、ゲームとしてはどういうものか、というと、ただの移動ゲーム、配達ゲーム。拠点から拠点に移動し、依頼されたものを指定された場所に配達し、納品する単純な作業。だから、単にゲームの面白さと楽しさを見ると、この作品はつまらない部類だ。しかし、このゲームの真髄は、目的ではなく過程と思います。確かに、目的や遊び方は単純だが、その移動は一筋にはいかない。もちろん、もはや配達だけのゲームだから、移動すら困難もないと本当にただのウォーキングシミュレーターじゃん、と言われてもそうなんですけど、このゲームの真価は見事に、テーマである「繋がり」と連動するからだ。

まず手始めとして、マップは平坦ではなく、山、河、岩、さらに雪など、様々な障害物が用意され、それぞれを乗り越えること自体は大変だ。特に依頼品や装備の重さによって、「移動」の難しさが変わる。このゲームでは「重心」と「バランス」が異様にリアリティを追求されたせいか、単純な移動自体でも大変面倒である、だから一見普通の「岩」「河」とか、そこらへんのゲームでは話す価値すらないものでも、このゲームでは「敵」となる。

また、本当に移動だけならつまらないということで、BTとミュールという2つの戦闘イベントが用意された。ミュールは生身の人間で、彼らのエリアに入ってしまうと、自動的に狙われ、逃げるか戦うかしか無い。BTでは音だけあなたの場所を感知する「怪物」、普段はあまり動かないが、一旦プレイヤーの存在を感知すると狙い始め、捕まると基本はキャッチャーという大ボスのところまで連れて行かれるが、場合によっては即・ゲームオーバーすることも。また、キャッチャーとうまく戦えないと対消滅(ヴォイドアウト)が起こり、結果として戦闘するエリアにあるものが全滅し、クレーターが出来てしまう。それぞれも、基本負けてもゲームオーバーすることはないが、良いこともないのでうまく戦闘を回避するか、戦って退治するしか無い。

こんなに面倒ならクソゲーじゃん、というと、単純にそれだけだった確かにそうかもしれません。しかし、このゲームでは様々な装備が用意されて、それらを適切に利用することによって、配達が格段に簡単になる。また、テーマである「繋がり」を利用することで、面倒そうな地形でも、容易に乗り越える。ゲームで利用できる装置や配備は、ストーリーを進むと徐々に解禁され、攻略がどんどん容易になっていく。バイク、対BT用の武器、トラック、ゴムの銃、国道、ジップライン…。依頼ではどのルートで移動するかを決断し、適切な装備を利用して依頼を達成すること。最初では面倒だったことも、徐々に解禁された装備によって解決方法が増えて、配達がどんどん簡単になっていく、そして「障害」を回避自体も可能となり、単調そうなものでもこんなにバリエーションがあるかというもの。また「繋がり」を通じて、オンラインで他のプレイヤーがすでに設置されたものが共有され、たとえ今までに行ったこと無い場所でも、カイラル通信の範囲内であれば、それらを利用することができ、ほかのプレイヤーとの「繋がり」を感じることができる。まるでみなで一緒にこの何もないエリアを開拓する感じで、だから「配達」だけのゲームだが、ゲームシステムがうまくデザインされ、単純な移動作業でも昇華することができ、そこは正直称賛に値すること。確かに配達だけのゲームだが、いつの間にか国道を整備するためにわざとミュールやBTを狩り、彼らから物資を奪い作業になる。また、ジップラインが解禁されると、いつの間にかジップラインを配置するゲームになってる。

かと言って、残念なこともある。まずBTが現れるエリアは固定だ、そしてたいてい、ずっと時雨が降り続ける、自然に止めるときはまずない。だから中盤で解禁された天気予報も結局、ただのBTエリア告知だけに留まり、あまり活躍はしない。もちろん回避ルートとしては利用できるが、場合によっては通過するエリアが全部時雨エリアということもあるので、結局別ルートという選択も限られ、ときに「無い」ということも。たまには、ルートの自由度がないなと悩んでしまう。

また、小島監督の作品だから覚悟することもあったけど、イベントムービーは長い。特に終盤ではほぼイベントだけのゲームとなり、ただ見るだけのものになってた。ストーリーとしては感動的なものかもしれないが、ゲームとしては退屈であった。そもそもイベントのムービーだけではなく、様々な場所でも長い演出が挟まり、特にプライベートルームの演出は、最初はたしかに面白いが、進むたびに同じものが流されるとどうしてもイライラする。例えばシャワーは何度も見たいものではなく、中盤からはポーズして即スキップすることになった…。また、BTの告知演出なども鬱陶しいとは思った。

しかし個人的にもっとも残念と思ったことは、舞台は「アメリカ」なのに、「アメリカ」らしいものは何ひとつもなかった。せめて遺跡みたいなものが残されて観光できるかなとは思ったが、残念ながら何もない。本当に草原と山と雪だらけであり、舞台を活かすものは何ひとつもない。そこは極めて残念である。

結論というと、演出重視で、配達の過程がメインとなるゲーム。依頼自体を「お使い」と見ているか、それともどうやって山や河を乗り越えるかなどを見ているか、その着眼点の違いによってゲームの評価が変わる。だからこの作品に夢中する人はいるし、「面倒くさいつまらん」とすぐ投げ出す人もいる。ゆえにおすすめかというと、これは本当に難しい問題だ。もしあなたは雰囲気ゲーム、以前小島監督の作品の「雰囲気」や「内容」が好き、あるいはまったりスローライフのようなゲームが好きならば、このゲームは逆に、試す価値があると思います。

ゲーム内容STANDARD システムEXCELLENT グラフィック&演出EXCELLENT サウンドEXCELLENT

GREAT