今日は、新宿にてデモしに来ました。
そう、またこの季節なんだ。騒がしい6月に、天安門事件に続いて。
来日してこの周年デモに参加したのは3年目、時間ということもあり、やはり感覚が少しずつ麻痺してきた。まして、やはり開催者や他の参加者とは全く知らない。平野さん以外、顔見知りのは日本人に一人二人ぐらいだけであった。そこまで香港人との相性が良くないか、と自分でさえ笑ってしまう。
なるほど、だから来日4年、一度もホームシックにならない理由はこれかもしれない。そもそも香港という場所は僕にとって、いい思い出なんて1つもなかった。
ならばなぜ香港のためにそこまで犠牲するか…。結局「香港人」という「呪い」から逃れられないからであった。どれほど相性が悪くとも、生まれた瞬間「香港人」というアイデンティティを一生、背負うからです。まじで「生まれの不幸を呪う」しかない。
なるべく目立たないように参加しましたが、やはり一人のマスメディアに掴まれてしまう。でも、この5年間のことを振り返り、なにか感想でもあるかという質問を前にし、唐突に感傷し、言葉を濁した。
普段でも常に自分に、私は何をやってんだろうと自嘲するが、この問題は自分を刺さったような気がします。自分にとっても、自分の家族にとっても、今の香港がここまで堕落したのも、結局誰も幸せにならない結果だった。この茶番は何だったんだろう。たった一人だけのために、香港と香港人は犠牲に、いや、武漢ウイルスを考えると、全世界は犠牲にしまった。それでも、我々だけがこんな虚しいことをやってて、何になろう…。
そんな迷いが、デモの途中に、一人のおっさんの拍手に吹き飛ばされました。9割はただ面白がっている目で我々を見ている中に、一人のおっさんの拍手、彼の応援、少し意味を見出したような気がします。
このデモは香港のためではない。香港の犠牲を無駄にしたくない、日本に危機感を呼び覚ます、我々今、ただ一つできること。
香港は確かに負けた。徹底的に。でも、だからこそ、この悲しみだけは広がってはならない。
それが、僕の使命と確信します。