かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ

ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ
Dragon Quest Builders: Revive Alefgard

ぐぐぐ・・・こわせない

 

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『マインクラフト』というゲームはものすごい苦手だった。自由のゲームは嫌いじゃないが、目的すらわからず、このゲームになにをすべきか、そしてゴールもないゲームは昔から苦手だった。「シムシティ」などは一応街を発展するという「目的」があったこそ楽しめたが、『マインクラフト』や『テラリア』などの純粋サバイバルゲームは、やはりどうしても長くつづくことが出来なかった。

というけれども、この一見マインクラフトもどきの『ドラゴンクエストビルダーズ』は、恐らく今年のGOTY候補かもしれません。少なくともこのゲームデザインは、まさに奇跡的に素晴らしいとも呼ぶべきと思います。

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見た目は確かに『マインクラフト』、遊び方も『マインクラフト』に似てる、が、『マインクラフト』と違ってちゃんとストーリーが入ってます。そしてゲーム中には様々なNPCやクエストが出てくる。自由の中にも、ちゃんとしたフォローが用意された。少なくとも、何をするべきかどうかははっきりとして誘導される。しかし、その目的にたどり着く手段、そして時間はプレイヤー自身が決める。プレイヤーは自由に街を発展して、あるいはこのブロック世界で冒険するもいいし、クエストや支持に従いクリアを目指すともいい。そして街の発展も、プレイヤー自身が勝手に決めます。どの場所にどのようなデザインは、まったく自由だ。しかし、モノ作りを通じて街がどんどん大きくなって、そして自分だけのドラゴンクエストの街が出来た時、その感動はやはり言葉では伝えないだろう。ゲーム開発者は見事に『マインクラフト』の自由度と「ドラゴンクエスト」のRPGの良さを融合し、街づくりと冒険するRPGを創りだしたのだ。何日も何日も、自分だけの世界を作るにハマり、夢中にしまう。魔物の侵攻を防御するために街を何度も作り直し、そして自分のイメージのかっこいい街を作り、限られた素材の中で可能性を探る。本当に大変楽しかった。

さらに、街づくりだけではない。このゲームはいわゆるアトリエの正統発展形にも言える。自分がレシピを通じて作ったアイテムが、ちゃんと冒険自身、そして街の発展に貢献する。冒険して素材を巡り、そして手に入れた新たな素材で新しい物を作り、剣や食べ物、あるいは街をもっとかっこよくにすること。自分が作ったものが、ちゃんと反映される。その感動、そしてその喜びは、まさに自分が求め続けたアトリエシリーズの本当の姿だった。最初では荒廃で何もない場所、最後では様々なNPCが暮らして、賑やかな場所。そして自分自身の装備もボロ服から眩しい鎧まで変化した、これこそアイテム作りのロマンですよ。嬉しいか悲しいか、まさか自分が求めるものが、ドラゴンクエストで叶えるということ、感動の中にも、少し虚しいです。

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ゲーム自体はチャプター形式で、章ごとクリアしたら全てがリセットされる。確かにアホらしいデザインだが、クリアして改めて考えると、これはこれであり。なぜ?それはリセットにより章ごとの出来事や、全く違いゲームデザインができるわけだ。1章では基本のことを学ぶ、そして正統の発展。2章では全く絶望的な雰囲気の中で頑張る、そして牧場物語。3章では仲間を連れて冒険し、最終章では征服された世界でこれまで学んだことを活用し、最終的に世界を救う。もしリセットしなかったら、こんなことは出来ないと思う。少なくとも既に最強の装備の1章では、2章のような絶望的な雰囲気は体験できないだろう。そもそもやることは全く違う、ストーリーも違う。ゆえに実はそこまで気にしない。新しい場所で新しい出会い、そして新しいレシピとやり方。そういうゲームなんですから、リセットは仕方ないというか、まあアリですね。ただ、欲しいといえばクリア後で世界や街をさらに発展したい、という気持ちが…。

ボス戦は少ないがどれもかなり独特な攻略であった。正統的なボス戦こそないものの、それはそれで面白いと思います。まあ、場合によってギミックのせいで苛々する部分もある(主は3章)が、あなたは勇者ではないから、ちゃんと勇者ではないボス戦を体験できますね。ただ、戦闘システムについては少々不満を感じるも。主は敵に触ると必ずダメージを食らう。しかしこのゲームでは敵との距離感が読みづらい、近すぎると接触ダメージ、離れすぎると攻撃が届かない。これもかなりのストレスですね。この辺は改善して欲しかったが、まあ、不満はこれしかないかな。もっとも、このゲームはモノ作りがメインですから、戦闘システムはシンプルでいい。

あとは、夜のゴーストかな。あれは強いではなくただただしつこい。まさか拠点の中、さらに部屋の中までワープすることもできるとは思わなかった。しかも何度も湧くし邪魔です。個人的に夜の怖さを再現しようというなら、敵を強くなったほうがいいと思いますね。これだと怖いというより面倒くさいだけですし、まああまりうざすぎてさっさと寝たいことも確かにそうでしたが…。

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ゲームではストーリー以外でも全く自由のフリーモードが用意される、が、個人的にこのフリーモードは拠点を発展する喜びがなく、NPCもただのモブということで、やらなかった。そもそもこのゲームなぜ面白いか、それは街を発展するために冒険、そして様々な出会いから自分自身だけの世界を作ることであって、何もかも自由ではない。フリーモードでは拠点ゲージはないし、NPCとの会話も楽しくない、結局ストーリーモードと違いやる気が全然出ませんね。まあアップデートによってこのフリーモードは化けると思いますが、現状ではまったくやる気がなく、むしろクリア後の世界でエンドレス街づくりモードが欲しかったという。

タイムアタック自体はこのゲームの趣旨に反することは同意する、が、チャレンジについてはやるかどうかはプレイヤー個人的な自由だから、特に不満はないかな。少なくともぼくはこういうの嫌いだから最初からやるつもりは冒頭もない。

制限は確かに多く、ストーリークリアしたら燃え尽きて、ゲームはやはり奥が浅いということは確かなんですけど、クリアまでは本当に楽しめたし、少なくともモノ作りと発展の感動を味わえる。第一作としては本当に頑張ったと思う。少なくとも自分自身だけのドラゴンクエスト世界を作れるし、ちゃんとドラゴンクエストらしい冒険も体験できます。色々なバグりゲームを見たが、ここまで素晴らしいゲームデザインはなかなかのもの。このゲームは本当に本当におすすめですぞ。

 

THE GOOD

+ドラゴンクエストとマインクラフトをうまく融合できた奇跡的な作品

+街を発展することが中毒性あり、一旦始めるとやめられない

+NPCやストーリーはちゃんとドラゴンクエストらしい、NPCは人間味があって愛着があり

+章ごとリセットされるが、代わりに章ごとに全く違う雰囲気ややることを体験できる

+マインクラフトのような自由すぎるゲームと違いちゃんとフォロー要素が用意され、誰でも楽しめるサンドボックスゲーム

 

THE BAD

-戦闘は敵との距離感が読みづらい、接触ダメージはイライラする

-ゴーストはただうざい

-フリーモードはストーリーモードに良かった部分が無い、逆に色々と寂しい

ゲーム内容:EXCELLENT システム:EXCELLENT グラフィック&演出:EXCELLENT サウンド:EXCELLENT

EXCELLENT