全てが凡夫
無双のEmpiresシリーズは、アクションの無双を国盗り合戦と融合させたものであり、最近ではエディット要素がたくさん用意され、シリアスの本編と違って、あるいみ妄想世界を楽しむ、自分自身だけの三國志を築くタイトルであった。なんでもあり、なんでも自由、あるいみ最も面白い無双ゲームなのはずだが、6のEmpires最初の出来とバグ不具合などで、一気にEmpires=バグゲーという定説を築いてた。6のEmpiresは様々なパッチで、やっとまともなゲームになったが、コーエーテクモゲームスは前作の失敗の経験を生かせず、今回は更にとんでも無い魔物を産んでしました。
エディットモードに関しては、あるいみ期待通りの出来というか、前作ベースを流用したもの。しかし兵士エディットと軍馬エディットなどは、カスタマイズできるものがあまりなく、かなり物足りないという。シナリオエディットはたしかにすごいものだが、その代わりに「英雄集結」のシナリオでは勢力を編集できなくなった。少し不便である。まあこのへんは、仕様と考えても仕方ないが、本当の魔物はこれからである。
前作では「名声」という仕様があって、武将(エディットを含む)はそれを従って行動する。今回ではそれを廃止し、代わりに「生き様」を用意した。「生き様」はかなりの数が用意されたので、それは別に構いませんが、エディット武将は全て最初から「凡夫」である。前作の名声は最初から自由に設定できるので、本当に自分自身だけの無双世界を作れるが、今回は「凡夫」世界である。そう、いくら頑張って数百人を作ろうとも、全員「凡夫」である。さらに前作からあった、武将入れ替え機能で、「この武将を無双武将させよう」という素晴らしい機能は健在であるものの、生き様だけはエディット武将が優先されるため、入れ替えると「凡夫」になる。
こんなのどこが「自分だけの三国志」ですか?「凡夫の三国志」じゃないんですか????
その「凡夫」を変えようとしたら、まずはその「凡夫」を操作し、一周をクリアして、クリア状態の生き様を保存するしかない。つまり頑張って数百人を作っても、また数百周をやらなきゃいけないである。「生き様」はゲーム本編でプレイヤーが取得した称号によって変わるが、その「生き様」の取得条件は確認できないので、結局「自分だけの三国志」は嘘のような夢物語にしかない。
このような仕様は仕方なく受け入れてプレイを始めろうと、本当の魔物が目覚めようとしていた。
無双といえば「爽快」、あるいみストレスを散発するゲームでもあったが。このゲームはこの基本を破壊しました。本作の戦闘では、フィールドで設置された拠点を攻略し、そして敵の本陣を攻めていく。拠点ではそれぞれ防御ポイントが設定され、そのポイントがゼロだと攻略されるという意味である。このような設定は最近のEmpiresではよくあることだから、それは別に問題はないが、頑張って敵を倒しても防御ポイントはなかなか減らない。まず敵はなかなか湧かない、さらに拠点兵長(倒すと10点ぐらう)は一人ずつ登場するので、非常的に効率が悪い。結局普通の拠点を落とすことも、すごい苦労である。冗談のように敵は味方の拠点をちょっと触っただけで攻略できるという…。さらに味方は指示を聞かず、かなり好き勝手に行動する。
戦闘に関しては、今回では「秘計」というものが用意された。確かに「秘計」を利用すると、拠点攻略は楽になるが、その代わりに「遠弓櫓」「射撃櫓」などがバランスブレイカーになってしました。これらを設置するだけで、拠点攻略がアホみたいに簡単になってしまい、かなりのワラエナイ状態。逆に敵がこれらを設置すると、味方の拠点がひどい被害を受けてしまい、それもまたワラエナイ状態。まさか戦闘はただの「遠弓櫓」「射撃櫓」ゲーと化けてしまいました。
さらに本作では「大規模秘計」という魔物が用意された。この「大規模秘計」はなんかめちゃすごいのようだが、実は発動するには90秒がかかり、さらに味方の武将3人が撤退するから、一気に戦力ダウンです。発動者以外の2人はランダムなので、かなり迷惑です。しかも味方はいつ「大規模秘計」を発動するか、それもまたランダム。別に状況とかどうでもいいので、残り戦闘時間は50秒とかの防衛戦でも発動する。貴様らスパイなのか!!!!!!!!!!!!!!!!
そもそも「大規模秘計」発動するのに90秒という設定はおかしい。ゆえに見せ場が全くない。
最初は自由度が一番大きいの君主をプレイする。確かにかなり自由だが、なぜか毎回の戦闘では強制出撃です。侵攻戦でも防衛戦でも固定出撃です、部下に任せるなどそういうのは許されない。さらに、このゲームでは疲労システムという魔物が用意された。戦闘すると疲労がたまるので、能力が落ちるという。休憩しなければならない。君主固定出撃+疲労システムの組み合わせはダメージ絶大。まさに最大の罰ゲームです。(防衛戦だけでも)戦闘を重ねてしまうと、プレイヤーのストレスが溜まっていく。
君主だから同行の部下を操作することは一応可能、武器は予めに購入したものを利用することが可能だが、「秘計」は変更できない。さらに、戦闘後ではなぜか操作キャラがその武将扱いで、AIが勝手に登用する。全然要らないので勝手に登用する。あの、君主はぼくですよ…?
追放することもいいだが、一人ずつ1ターン掛かってしまい、とんでも無い非効率です。ってか非現実でしょう。どこかの会社は一気に数百人をリストラするんだぞ。
このゲームの友好度システムはめちゃ適当です。交流するだけで上がります。義兄弟・結婚するには5回交流して交友度をSにするだけで可能となり、いい加減にも程がある。しかし義兄弟・結婚の意味は、その武将はあなたを裏切らないだけで終わってしまい、専用台詞は一切ありません。結婚したのに、共に戦場にいてもまるで知らない人扱い。そんなの意味あんのか…?子供は一応生まれるが、全ては自動生成で、しかも1年で自軍に参入する。…このゲームは「俺の屍を越えてゆけ」じゃないぞ…?全員バケモノなのか…?
国盗り合戦といえば内政だが、このゲームのできることは設置を建てるだけ。しかも各都市は最大2個しか立てなくて、結局市場だらけになる。ここまで適当な経営はもはや言葉にもないほど虚しい。ここまで淡白な作業は面白いと思うのか?ちなみに部下プレイでは、君主は全然施設立たないので、強い武器などが欲しい場合、どうしようもありません。
その部下プレイですね…。前作では君主が全然侵攻しないと批判されたせいか、今回では6ヶ月毎に軍議が開かれ、方針を決めるが、その方針はなんと、「侵攻」のみです!どの君主についても、方針は「侵攻」「侵攻」「侵攻」「侵攻」「侵攻」「侵攻」しかないのです!
「生き様」という意味は…?
異議すると、できることは別の場所に「侵攻」することだけです。
つまり6ヶ月毎に侵攻戦が強制発生される。しかも強制参加です。君主プレイと違って、今回君主は侵攻戦参加しなくてもいいという。おい!
ここまでやってしまうと、そもそも軍議の意味は無いなのでは…。予告もないのにいきなり「全軍、すすめ!」と言われて、強制侵攻戦に参加するハメになる。参加しないと選択はない、戦わない選択もない。即撤退すると、誰かさんが逮捕されることに…。
頑張ってクリアすると、エンディングは1種類しかない。…あれ、生き様の意味は…?そもそも自分以外の武将では、生き様に従う行動しないような…。利用できる「秘計」が違うだけで、結局全員「凡夫」やんけ!
売れないから適当に作ると考えてしまったのか、本作は間違いなくクォリティも仕様もバグも歴代最低の出来です。やっちゃいけないバグや不具合はチラホラあって、さらに仕様は最悪である。こんなもの作るより、いっそ6エンパのエンジンを流用して荀彧だけ追加する方がマシかと。グラフィックも綺麗じゃないし、フレームレートもカクカク。最近無双の売上は確かに低下したんが、その一番の理由はやはり開発なのではないか?
開発は反省してほしい。(ちなみにレビューではバグを言及してない、理由としてはどんな極悪バグでもパッチで修正されるからです。まあ、バグに関しては本当に酷いけど。)
THE GOOD
+特に無い…
THE BAD
-もう数切れないほど…
-覚醒ゲージ…?あれ、あったの!?
ゲーム内容:4/30 システム:2/30 グラフィック&演出:14/20 サウンド:8/10 ボーナス:1/10
29/100