かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

Destiny

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番犬の再来

500億の制作費、Haloシリーズを生み出したBungieの最新作、全世界待望、10年遊べる。これらの単語だけ見ると、本作は本当に神ゲーかと誰もか信じてた。しかし実際では、『Destiny』は過剰宣伝に相応しくないゲームタイトルであった。今年は呪われたか、それとも海外タイトルはこういう路線に走ったか。誰にも望まぬ『ウォッチドッグス』の二の舞いが、こうも早くもやってきた。

まず、ひとつ言うべきことですが、このゲームは決して悪いゲームではない。ただ、過剰宣伝で過剰の期待の下で産まれた惨劇だけです。『ウォッチドッグス』より素晴らしいことというと、全編を通じてハイクォリティ、PS4版はちゃんとした「次世代」のグラフィックであった。このゲームだけで本当に「次世代」の体験はできるという。しかし、DLCのせいか、10年遊べるのせいかオンラインゲームのせいか、どうも500億の制作費とは思わない内容であること。そもそもこのゲームは「全てを超えた」と宣伝したが、実際はHaloとボーダーランズのフュージョンに過ぎない、しかも中途半端のフュージョン。FPSとしては平凡だ、ストーリーは雰囲気だけが良く、内容はサッパリである。ミッションはほとんど大量の雑魚と対面し、そしてしばしばものすごい硬いボスを撃退すること。それだけを繰り返す。正直『KILLZONE SHADOW FALL』のほうがまだマシに言える。なお、このゲームではただのFPSではなく、装備にはレア、レジェンダリーなども用意され、いわゆるハクスラみたいな要素が搭載されたが、残念ながらこのジャンルに関しては、既に「ボーダーランズ」というものがあった。装備の数や種類、そしてハクスラの楽しさは、ほぼ全部「ボーダーランズ」に及ばない。ボーダーランズはミッションやるだけで様々な武器や装備を手に入れるが、このゲームは運が悪けば、クリアでやっとひとつの装備をゲットすること、敵が装備をドロップすること自体すら珍しいである。何よりなぜか最終装備はMMOなどを参考して、心を捨ててただひたすら同じミッションを繰り返すことだけ:

  • Lv21のためにLv20のランダムストライクを周回して装備を集め
  • Lv22のためにLv20のランダムストライクを周回して装備を集め
  • Lv23のためにLv22のランダムストライクを周回して装備を集め
  • Lv24のためにLv22のランダムストライクを周回して装備を集め
  • Lv25のためにLv24のランダム(ry

「ボーダーランズ」の完成度が高すぎるためか、このゲームのハクスラはイマイチ楽しめない。「全てを超えた」という単語は、本当に悪いふざけをしているよ。

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このゲームはMOやMMOに似たようなもので、ソロでやると面白く無いんです。いわゆるマルチプレイ特化のゲームです。友達とフレンドが居れば、このゲームの協力マルチプレイはそこそこの面白さが保証される。特にストライクをクリアした瞬間、みんなは思わず踊るほどの達成感(しかし、敵が無駄に硬すぎという欠点もある)。そこら辺の”共闘ゲーム”よりも共闘感を体験できる、フレンドとの信頼がさらに強まる。しかし、売りがマルチプレイのはずなのに、そのへんの機能の完成度はイマイチである。コミュニケーション手段がボイスチャットしかない、製作者はまるでこのゲームをプレイする人は全員ボイスチャットをやると思い込み、ほかの方法は敢えて一切提供しないようです。クランというものはまったく機能してない、そして募集などもできない。フィールドではほかのプレイヤーやファイヤチームと遭遇する場合もあって、共に戦うことができるが、ストーリーやストライクに関しては、いわゆるボスエリアなどではそういうのが制限されて、結局あまり意味が無いという。まあ、ストライクはソロでも自動マッチングが用意されたから困ることはないが、せめてほかのミッションもその機能を用意して欲しかった。自分のストーリーモードは最初から最後までフレンドと一緒にやったから大丈夫だけど。パトロールなど、本当にほかのプレイヤーとあまり遭遇しないから、一人がこの広いマップでFPSする寂しさ、言葉で言えるもんじゃないよ。そのせいでパトロール自体が本当につまらない。(他プレイヤーとのマッチはIPなど関係しているから、世界共有参加型と自称したのに結局アジアの人としかマッチしないとは残念すぎない)。

惑星探検というゲームはずっとやりたかったが、このゲームで用意された舞台(惑星)は地球、月、金星と火星の4つのみ。しかも惑星ごとで探検できるエリアは一つだけ。そもそも惑星というものの、ただのエリア違いにすぎない。金星に至って、「ここ本当に金星なのか?」という疑問を持っている。確かに広いが、無駄に広いとしか感じられない。惑星ごとのギミックはそもそも用意されてないし、ストーリーも短い。500億の制作費がこんなものしか用意できない?そういう冗談はやめてください。

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ベータテストでは気に入ったが、レベルアップの早さに驚いて、ボリュームについてを心配したが見事に的中であった。10年続くコンテンツだから最初は全て用意するわけないと言われても、最初の一年でプレイヤーの心を掴まないと、10年なんて続けるわけ無いでしょう。そもそもボリュームは明らかにほかのPS4タイトルより低い時点で、Bungieは500億を何をどうのように使ったのか本当に知りたい。協力プレイでは面白さが保証され、BGMやグラフィックはハイクォリティで、そこら辺は満足だが、全体では物足りない。何より誇大、過剰宣伝のせいで、このゲームの期待はずれ感がすごい。

PS4はまだ、彼自身の代表作を探している。

 

THE GOOD

+共闘ゲームがすごい、ストライクなどはマルチプレイの真価を発揮する

+全編に通じてハイクォリティ、音楽、雰囲気が最高、グラフィックはちゃんとPS4世代のものを出せた

+一応ハクスラの面白さはある

+10年続けるコンテンツだから、少なくとも不満点はこれから改善される保証がある


THE BAD

-裏を返せば一人でやるとつまらない

-ボリュームが不足

-コミュニケーション手段が足りない、オンラインゲームにしては致命

-ミッションは作業、っていうか硬い敵を倒すだけの仕事

-ストーリーは全然頭に残らない

ゲーム内容:18/30 システム:25/30 グラフィック&演出:17/20 サウンド:10/10 ボーナス:5/10

75/100

Destiny

Destiny