かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ドラゴンクエストビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島

レビューバージョン PS4 Pro

好評を受けた作品の続編、前作は本ブログのGOTYまで取れた傑作であり、事前ではかなり期待を寄せられた。と、確かに、前作からできることがかなり増え、色々なことも進化したことで、前作からの正統な進化とも言えるだろう。

サンドボックスの自由度とクリエイトとDQのRPGをうまく融合した本作では、今回もストーリーではかなりよく出来ている。特にストーリーではチュートリアル役としてもしっかりにしてるから、このゲームでは何ができるか、ここまでは可能かということを、うまくプレイヤーを誘導し、誰でもこのゲームの自由と創造を楽しめることができる。ほかのサンドボックスとは違い、ゲームでは適切なヒントと指示があることで、プレイヤーはいきなり何をすればいいか、何ができるか迷うことはない。そしてクリアした段階では、プレイヤーは既にこのゲームのことをよく分かるので、自由に創造することができる。説明は前作と同じく、丁寧で親切なので、ここは相変わらず良く出来ている。

ストーリーはただのチュートリアルではなく、ちゃんと一つの物語として仕上げている。特にシドーのことや、ゲーム中のNPCではかなり丁寧に描写されており、たとえ主人公のデザインは前作より劣るものの、ちゃんと感情移入ができることが良い。正直、終盤ではパートナーのシドーを救うことがゲームを進む原動力となったので、サンドボックスのストーリーだから手抜きということはなく、単純にRPGやストーリーとしても、このゲームは傑作の部類とも言えるだろう。何よりNPCでも個性的で、登場の仲間モンスターも魅力的で、これは褒めざるを得ない。

ただ、前作と比べると、ストーリーの拠点では固有施設の建造がメインとなっており、さらに親切しすぎて施設の建造はNPCが勝手にやっていくことでもあって、自由度と達成感はいまいちとも言える。確かに一人で大物を作るのは厄介でつまらないけど、このゲームの主人公は”ビルダーズ”であって”走り使い”ではない。ここは少し残念だ。特に島での最後の大物の建造はNPCが担当することで、主人公は必ずどこかに探索・お使いをするので、このへんは不満です。

中でも、監獄島というチャプターでは最大の問題でも言える。ストーリーとしては必要かもしれないけど、プレイヤーとしてはなんの面白さもなく、ただ提示されたガイドを進むだけで、自由度も創造もなにもない。監獄島では何も作れないので、結果としてはやはり必要だろうか、あるいはここまで面倒にする必要があるだろうか。ここさえなければストーリー自体は多少の不満があっても我慢できたが、監獄島だけは本当に許しがたい。

前作とは違ってちゃんと自由に建設できるからっぽ島が用意されたので、ここだけ自由の王国を作ることは良いが、ゲームクリアするまで邪魔なモンスターが定期に湧いてくるので、邪魔に極まりない。そもそもクリア後でも、からっぽ島のランダム出てくるモンスターが相変わらず邪魔しに来る(草原に整地すればかなり解消できるが、それでも面倒)。また、自由に開拓・建設はできるが、事前は必ずなにかを完成しなければならないという点もあって、完全自由とも言えない。川とかピラミッドとか、強制という時点でやはり少し違和感を覚える。何もかもクリア後ではかいたくレシピを全部やらないと一部のアイテムの解禁しないため、本当に自由にビルドできるまではかなりの作業が必要であり、そのへんは面白くない。なにより部屋レシピは全くヒントが用意されてない、いったいどうすれば良いのか…?本当に全アイテムで試行錯誤とも言うのか…?

また終盤になるとアイテムレシピの解禁もまとめてひらめくことができない。無駄に種類が多いのに、いちいちあの長いモーションが流れて、このへんはどうしようもないんですね。ゲーム本編は丁寧な作りなのに、なぜビルド関連ではこういうひどい仕様なのか。言うまでもなくこれは許しがたい仕様なので、アップデートで改善してほしい。

それでもめちゃハマる。不満があっても、やはり中毒性が高い作品であって何十時間を遊んでも飽きないから、総合的に言うとおすすめですね。ゲームの作りは快適で丁寧、何より前作の不満点がめちゃ解消されたので(特にモンスターの接触ダメージ!)、ここは本当に素晴らしいんです。ただただ、バグ問題ということがあって、なぜセーブデータが1つだけになったのか、ここが最大の劣化です。

ゲーム内容GREAT システムEXCELLENT グラフィック&演出GREAT サウンドGREAT

GREAT