かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ASTRO BOT:RESCUE MISSION

レビューバージョン PS4 Pro PSVR

楽しいゲームとはなにか。「ゲームをプレイし、楽しかった、面白かった」という感覚は、この『ASTRO BOT』で改めて再認識できた。

正直VRのゲームはほとんど視覚を重視するコンテンツと思った。VRだからできることは、以前ではどう考えてもやはり視覚の体験が違うだけと思ったが、『ASTRO BOT』を体験し、ちゃんとクリアした今、改めてVRの可能性を再認識した。

ゲーム自体は3Dプラットフォーマー。もしVRじゃなかったら、このゲームは普通の出来が良い3Dプラットフォーマーにすぎないと思います。実際シェアのスクリーンショット画面だけを見ても、このゲームの魅力を何も感じないだろう。しかしこのゲームの真価は、巧妙にVRの特性を利用し、VRで3Dプラットフォーマーの可能性を最大限まで発揮、拡張した。プレイヤーは基本カメラを担当するが、アストロとともにステージを冒険するため、たまにもアストロを手伝え、そしてコントローラで仕掛けを解くことが必要です。これは一見普通のことだが、よくデザインされた仕掛けやステージによって、体験はVRによって昇華されたといっても良い。

まず360°だけにとどまらず、前方に傾く、後ろに振り替え、上と下、ゲームの世界は本当にとても立体的。まさに君自身までその世界にいるような感覚。壁の裏を確認しながら攻略することは、おそらく普通のゲームではできないだろう。頭がよく動く、いろんな場所とギミックをチェックすること。確かに長くプレイすると頭は痛くなるかもしれないが、ゲームの体験はそれ以上の価値がある。

また、ゲームではアストロを操作することがメインですが、前述の通り一部の仕掛けではプレイヤー自身で解く必要がある。まさにアストロとともに冒険すること。一部の敵は明らかにプレイヤーを狙ってる、もちろん死ぬことはないが、その仕掛け、そして撃退方法も、実にVRらしい。VRだからこそできる。そして敵だけではなく、ステージの配置や効果もサプライズ連続。VRだからこそ没入感が高くなり、そして視覚以上の楽しさをこの手でプレイできる、この身で感じる。思わず感嘆してしまう様々なギミック、何度も「体験してよかった」と心が喝采した。何よりその体験はちゃんとプレイと連動し、実際プレイして感動するようなもの。正直この体験は百聞は一見に如かず、言葉だけでは言いづらいですが、久しぶりにゲームに夢中し、感動し、笑う、そしてプレイして楽しかった面白かったと思います。

特にワールド2-2の水中ステージは、あれはもはや革命的ですね。水中ステージはたいてい面倒、テンポが遅い、ギミックが鬱陶しいと想像するだろうが、このゲームはそういうものを一切排除し、水中だからできること、楽しいことを見事に再現した。もちろん2-2だけではなく、ほぼすべてのステージのデザインは丁寧で秀突です。このゲームなぜ高評価なのか、ゲームデザインはまず最大の功労者です。ちゃんとVRの特性を考えた、プレイして楽しいと研究した様々な体験。

もちろんかなりの高水準のグラフィックと、アストロやボットの可愛いらしい動きも褒めるべきです。おかげであまりストレスを感じることがなく、素晴らしい冒険が出来ました。そこそこ中毒性があるBGMや、快適なゲームプレイ、そしてシンプルだがわかりやすいUI、どこまでも完成度が高く、ちゃんと作り込めた、製作者の愛を感じるゲームです。本当に楽しかった。

ゲームの欠点といえば、やはり後半のステージは嫌らしい仕掛けが増えた、ボスがやや面倒ぐらいかな。確かに終盤では楽しさより面倒、というものが増えたんだけど、何度もチェックポイントから挑めるし、数回チャレンジすれば必ず乗り越えるから、そこまでストレスを感じることはなかった。逆に達成感がある(シャークは最後のとこは緊張感があった)。むしろ本当の欠点といえば、やはりVRは長時間ではプレイできないということですね。このゲームは特に、頭を酷使するから、体験は素晴らしいけど、数時間プレイすると頭の痛さもまた素晴らしいんですね。

正直VRの可能性をすべて集めたゲームです。VRは買うべきか、あるいはVRでやって価値があるソフトとはなにか、このタイトルです。あるいみ、PSVRの新世代を開拓するゲームであろう。ただ、ただ革命的なタイトルだけではなく、極上なエンターテインメントです。

ゲームは楽しいこそ価値がある、そうであろう?

ゲーム内容PERFECT システムPERFECT グラフィック&演出PERFECT サウンドPERFECT

PERFECT