かりんちゃんの随心日誌

随筆、旅の話、ゲームの話、香港の話、言いたい放題

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて

レビューバージョン:PS4 Pro

本当だがDQナンバリングをプレイしたのは今回初である。ヒーローズやビルダーズは以前でもクリアしたんだけど、ナンバリングは今回始めてPS4で登場するので、今回で初めてDQ正統作品をクリアしたことである。

正直事前ではDQでは王道でシステムが古臭いと聞いたので、ぶっちゃけあまり期待はしてなかったが、ここまでハマるとは思わなかった。もちろんゲームとしては、本当に普通の王道RPGだが、いろんな内容を詰めて一つ作品にまとめるとは、予想外でした。なるほどこれだから国民的なRPGと呼ばれるわけだ、と、本作をクリアした最初の感想です。

特にキャラクターは魅力的で、シナリオはかなり丁寧で作られている。中盤以降の展開ではかなり盛り上がるので、そこからは本当に面白かった、素直に楽しめたという。やはりRPGではキャラクター、シナリオ、そして世界観はちゃんと仕上げないといい作品ではないと再認識した。FF15とDQ11の決定的な差は、おそらくこれだと思う。

もちろんDQ11のクエストは相変わらずお使いで面白くないけど、メインイベントだけではなくサブイベントもちゃんと作れたので、そこで補完した。メインストーリーをクリアするだけでも相当な内容で、クリア後でもまだまだやれることがいっぱいだから、ボリューム的には素晴らしい。丁寧だけではなく、ボリュームも満点ということだけで、RPGとしては傑作なのでは、という出来です。

グラフィックはUE4を使用したおかげで、ちゃんとしたPS4クォリティになってます。もちろん所々に変な、違和感がある部分もあるけど、モンスターのモーションや背景など、やはり美しくてワクワクする。このような世界で冒険できるのは幸せ、そしてやる気が出る。イベントシーンも作り込んで、キャラクターの表情や挙動はちゃんと反映されるのは、本当に良かったと思う。そういうこともあって、ボイスが用意されないのは本当に残念だった。特に一部の展開は、やはりボイスまで用意できたら、もっと盛り上がると思うかな…

最近のRPGではメインシナリオ以外では遊び要素があまりなくて、ミニゲームすら無いものがたくさんあるが、このDQXIはちゃんとカジノを用意した。またPS4版だけでは本格的なスロットまで用意され、疲れたときでも遊べるという。やはりミニゲームはいいですね。まあボウガンだけは本当に意味不明でつまらないけど…、あれはね、ただ用意するだけなら問題はないと思うが、フィールドではモンスターを攻撃するボタンと同じだから、誤爆しやすいのでわりとイライラした。正直別の遊びが欲しかった。

DQのシステム自体はすでに完成されたので、完成度が高いのはまあ妥当と思うけど、一部のDQらしさはやはり改善してほしかった。例えば道具の整理は、いらないアイテムを袋にいちいち移行しなければならないのはどうかと思う。テンポが悪いというか、なぜまとめてわたすのはできないか。また直前ではFF12やったせいか、DQ11の戦闘は高速化できたらいいな、と思ったことも。

でも最大の欠点はやはり音楽だと思う。以前ではDQの音楽は素晴らしいとよく耳にしたけど、今回初めてのDQナンバリングだから事前もそこにそれなり期待したんだけど、まさかBGMのパターンが少なく、どこに行っても同じBGMで雰囲気がへんという感想しか無かった。ほかのRPGではいろんな町では雰囲気に合わせて様々なBGMが用意されたのに、このDQ11ではどこでも同じ音楽、同じ雰囲気で、ちょっとがっかりする。ここだけは、本当に残念と思ったことです。

PS4で最高のRPGなのかどうか評価は保留するけど、間違いなく万人向けの傑作だと思う。シンプルだが奥が深い、キャラクターや世界観の描写が良く、物語も丁寧で作られている。そしてバランスがうまい(少なくともクリアまでは)。まあ戦闘は確かにアクションやりたがっている人にはちょっと面白くないかもしれないが、王道RPGとしては本当にここ数年で一番の傑作だと思う。何が古き良きRPGなのか、この作品が解答です。

 

ゲーム内容:EXCELLENT システム:GREAT グラフィック&演出:GREAT サウンド:STANDARD

EXCELLENT