かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜

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ユーディーのアトリエ2

アトリエはたぶん2年っぷりです。一応新規では知らないかもしれないが、昔の自分はかなり重度のアトリエ信者であった。無論もう過去の話です。今回の購入理由は単純に宣言に引っかかった、ということだけなんです。まず自分は『ヴィオラートのアトリエ』や『エリーのアトリエ』のような、限られた時間で様々なエンディングを見つけるアトリエなんですから、事前で時間制限がないと知った途端正直あまり期待してない。同じような時間制限がない『ユーディーのアトリエ』は個人的に「当たり」ではないから。

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最も根本的な問題は時間制限がないというと、つまりメインシナリオは一本道ということです。一応『マナケミア』などの一本道アトリエは面白かったが、あれはそもそもRPG特化として作られたものだから。この『ソフィーのアトリエ』はそのようなものではなく、『ユーディーのアトリエ』みたいな目的が一つだけのアトリエ作品です。

メインシナリオに自由度がないものの、フォローはしっかりにして、ユーザーインターフェースもアーランドシリーズより大幅に改善されることが好感触。久しぶりのアトリエだが、すぐ慣れました。まあ1ヶ月前では『よるのないくに』をクリアしたので、「ガストゲー」というものは久しぶりではないが。

アトリエといえばまずは調合システムだが、これはグラムナートと『アーシャのアトリエ』の特性をそれぞれ融合し、その上にパズルという仕掛けで調合を調整するもの。初めてはやや面倒くさいが、システムを理解して試行錯誤すると結構ハマりやすい。正直良い特性を引き継ぐために何度も調合し、アイテムを特性の橋として調合しまくることが、説明では面倒だが調合ゲームとしてはアリかと。むしろよくここまで調合を最大限に利用したと褒めるべきです。また、以前では特性をいちいち自分で検索しないといけないが、今回では様々なフィルターが用意され、欲しい特性を探す作業とはもうおさらば。個人的にこれは一番うれしい改良であった。ただ、使い勝手はまだまだ改善できると思います(例えばフィルター条件を1ボタンで消すことができれば)

ただ量産には不向きか、一部のアイテムは1回調合すると3、4個までできましたが、それでも不便である。とくに簡易調合が用意されてないせいで、依頼アイテムでもいちいち材料を選択しないといけないから、ここだけは不満と思います。

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今回ではレシピがあまり用意されて無く、ほとんどの調合レシピは「レシピ発想」というシステムで解禁される。この「レシピ発想」は、実は個人的にあまり好きじゃない。とある欲しいアイテムを手に入れるために、いちいち強制条件を達成しないといけない。もちろんやらないのは自由だが、やらないとほぼ強くならないため、レシピも増えないため、かなり面倒です。

もう一つ理由ではちょっと個人的なだが、割と序盤、フィールドでヤバイモンスターから逃げるために必死なので、九死一生やっと逃げ出したがまさかレシピ発想の条件に引っかかり、ソフィーがその場のんびりに本を書く、そして再度そのヤバイモンスターと戦うハメになって、全滅した。まあ、全滅してもゲームオーバーはないが、それで許せることか?

採取地は多く、どこにどんなアイテムを採取できるかというサポートも多い、これは良い。ただ、殆どの場所は似たような風景で、あまり感動しない。そもそもフィールド自体それほど広くないのにエリア制、明らかにPS4の性能を生かしてないね(元々そう言うの期待してないけれども)。また、このゲームでは「ウワサ」というものが用意された。一部のアイテムやモンスターは、「ウワサ」を購入しないといまず出てこないので、たまにもイライラする。そもそもどの「ウワサ」が出てくるかまったくランダム、下手にするとずっと出ない。一例として、隠しボスでは全ての強敵を倒さないといけないが、その強敵は「ウワサ」は2週間寝続けても出てこない…。やはり嫌な思い出です。

そもそもドンケルハイトなどのレアアイテムは「ウワサ」でも文句はないが、強敵は固定シンボルで良いでしょ?

後このゲームでは天気が用意されて、アイテムの出現も天気によって変化すると言われたが、まず天気予告機能が用意されてないので、そこも結局ランダム。ゆえに意味があまりない…。

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戦闘は最大4人、お互いサポートするコマンドRPG。テンポは確かに良いが、味方はちょっと脆いに気がする。やや『マナケミア』に似てるが、『マナケミア』のような味方と敵が互角して戦う印象がまったくない。あるいはこちらが無双状態、あるいは敵がインフレ。戦闘バランスはやや微妙でちょっと面白くないね。まあ、アトリエだから、アイテムでゴリ押しは当たり前…(終盤ではそうではないが)

キャラクターについてはまあ好印象。主人公以外のキャラは大抵癖があるキャラクターだが、やや個性的で地味ではない、そして憎めない。ストーリーは薄っぺらいだが、まあアトリエだからほのぼののままでいいかもしれない。ただ、一本道のわりにイベントの発生条件がわかりにくい。まあ小さいな問題だけど。

グラフィックについては明らかに『よるのないくに』より劣化してる、特に背景などは場所によって明らかに浮いている。これはちょっと残念。ふわふわジャンプはもう無いが、PS4クォリティなのかと聞くと、残念ながらノーですね。まあ、地底湖の雰囲気は個人的にお気に入りけど。音楽はいつも通り高水準、さらにBGMは自由に変更可能で、過去作のBGMをプレイリスト化してランダム再生もできる。ゆえに特に問題はない。

アトリエがここまで来てもはや大きな進化はないようだが、久しぶりにやるとやはり面白いんです。まあ、元々中毒性高いシリーズなので、面白さはある程度保証されて、そこも昔自分が信者になった理由の一つだった。『ソフィーのアトリエ』はオススメかどうか、個人的にありかな。最も気に入らないのは一本道でシナリオに自由度がないだけで、調合システムや戦闘などもかなりハマりやすい。試行錯誤が好きならば買うべし。なにより期限もないしゲームオーバーもないので、初心者でも入門作としてはパーフェクトかと。まあ、よくもわるくも、アトリエですねえ。

 

THE GOOD

+調合システムがグッド、ハマりやすい

+調合の検索機能が良い

+音楽が良い

+戦闘のテンポが良く、シンプルだが明快なコマンドバトル

+完成度が高い

+図鑑の説明は面白かった

 

THE BAD

-レシピ発想がつまらない

-ウワサがまったくランダムなので、欲しいウワサが出ない時は面倒くさい

-メインシナリオは一本道なんだからストーリーがもうちょっと頑張って欲しかった

-フィールドマップはあまりワクワクしないし、狭い

-ソフィーの衣装チェンジは意味不明…(そもそも最初の衣装のほうがいい…)

ゲーム内容:STANDARD システム:GREAT グラフィック&演出:POOR サウンド:GREAT

GREAT