かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ファークライ4

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もう一個『ファークライ3』

『アサシンクリード ユニティ』の裏で隠された本作は、あるいみ『アサシンクリード ユニティ』と正反対のような存在です。次世代だからこう進化してるだとアピールした『アサシンクリード ユニティ』と違って、『ファークライ4』はただ黙って前作の栄光を繰り返すだけであった。いい言葉では「正統進化」、悪い言葉では「使い回し」。舞台が別の場所に移行してキャラクターまで一新されたが、本作は要するに『ファークライ3』の改良版と言ってもいい存在であった。もちろん改善点はたくさんあって、グラフィックはちゃんと改良されたけど、ゲーム自身は前作と大差がないということは、事実である。 なので『ファークライ3』のファンであり、もう一回同じようなゲームをやりたくば、本作はお勧めだ。逆に新作だから新要素とか遊び方とか期待するなら、このゲームはスルーするといいでしょう。

正直本作のレビューは以上の言葉だけで充分だが、さすがにやり過ぎなので、もうちょっと詳しく話しましょう。

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『ファークライ3』が立てた象徴といえば、キチガイの敵ボス、つまりバースのことです。前作のバースは主人公に対し様々な酷いことをし、さらに彼の行動とやり方はとても印象深いで、あるいみ『ファークライ3』のシンボルのようです。本作はバースの成功を踏襲し、新たな”シンボル”パガンミンを登場させた。E3ではすでにそのキチガイっぷりを披露したパガンミンは、バースの後継者としてはある意味成功ではあるが、ちょっと物足りない。理由としては、全編を通じて登場する回数は少ないからです。確かにラジオを通じて主人公と対話することはたくさんあるが、主人公の前で姿を現す、さらにそのキチガイっぷりを披露するのは、プロローグ以降あまりない。特に、彼は主人公に対する敵意はありません、物語の最後に至って主人公に対し友好的な態度を示した。確かにゲーム内のメモや背景などを読むと、こいつがやったことはイカれたということは確かなんだけど、なぜかバースのような、「今すぐ殺したい」という衝動はない。まあ、これもこのキャラクターの面白いところなのでしょうか。だけど、主人公はなぜ傭兵たちと共に行動するか、それはあまり説明されてない。そもそもバースと違って、パガンミンは主人公に対し何もしてないから。主人公も、ただ母の遺言を従って、故郷に遺灰をまくだけである。ゆえに、前作と違い、この解放戦に参加する理由はどこにもないからね。しかも物語の冒頭、パガンミンの言葉を従って彼の帰来を待つだけで、本編やらなくてもアナザーエンディングにたどり着くという。

では、本編はゴールデン・パスという解放軍とともにパガンミンの軍隊からキラットを開放する話。ゴールデン・パスでは二人のリーダーがSabalとAmitaがいる。主人公はこの二人と一緒に行動するが、しかし進むとSabalとAmitaはお互いまったく相容れない存在となって、主人公はどれを支持するか決断することに。その過程は微妙に説明されたが、面白いという程でもない。最後勝者となった人はパガンミンのように狂ってた。ストーリーはこれだけなので、あるいみお約束の展開。二人のリーダーは立場は一応説明されたが、魅力的なキャラクターとはいえない。そして今回ではパガンミンの部下は数人いるが、どれもすぐ退場したので、印象は薄い。整体に言えば、ストーリーは特に面白いとこはなく、キャラクターもある意味残念。パガンミンはあるいみすごいキャラクターなんだけど、正直物足りないんですね。

ゲームの舞台はヒマラヤ山脈に移ったが、基本のやり方は変わらない。オープンワールドで様々なミッションをやり、動物を狩り、そしてタワー電波塔や基地を開放しに行く。スキル・クラフト・武器・乗り物などは一応全部前作から少し改良されてるが、基本は変わらない。本作の回復薬は自動クラフトされるので、グリーンリーフだけ集めば自動補充される。これはすごい便利の改良点ですね。また、車などではオート運転機能が追加され、マップで目的地をマークするだけで、車はそこに運転する。もちろん制限はあるがとても便利です。特に敵が現れたら銃撃に専念できるので、ありがたい。

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前作ではほとんど一人で探検してるが、今回味方の傭兵はちゃんと機能している。フィールドで彼らと遭遇する可能性がめちゃ増えたし、ランダムイベントでは彼らが敵と戦う場合も。さらに、クエスト以外ではいつでも彼らを呼び出すことが可能なので、基地や要塞開放などでは役に立てる(特に敵の視線を逸らすなど)。今回はあまり孤独を感じません。 フィールド各所では迫撃砲が設置された。最初はこんなの使う機会無いでしょうと思ったが、使ってみたらどんな敵でも一瞬殲滅できる威力であった。もちろん敵も迫撃砲を使ってこっちを攻撃するので、注意する必要もあるけど。この武器をよく利用すれば、基地開放などでは楽に勝てるようになる。非常的に楽しいよ。

また、今回は生き餌を装備できるようになって、それらを投げることによって、肉食動物を誘うが可能。それを敵の基地に使うといいし、ただ肉食動物を簡単に誘い出すこともあり。ただ、今回では敵では新たなクラス・ハンターが追加された。割りにレアとはいえ、彼らは動物を操る能力を持ってるので、ハンターがいると動物を使うと逆効果になる。 動物といえば、今回のシンボルである・象さんはかなり有能です。まず象さんは味方NPC扱いなので、基本では敵のみ狙う(もちろん象さんを攻撃すると彼らは反撃するので)。象さんは敵を見つけたら勝手に暴れまわるから、適当に利用するといいでしょう。かなり有能なので、傭兵より頼れる。また、象さんを乗ることもできます。結構楽しいんです。 しかし象さんと違って、同じ新たに追加された鷲は非常的にうざいであった。どこにあるか察知しにくいので、いつの間にかあなたを襲いかかる。しかも頻度は結構高め。攻撃力があまり強くないので痛くはないけど、しばらくあなたの視線を奪うから、とりあえずうざい。

数少ない新要素といえばカルマです。このカルマは様々なクエストやランダムイベントを達成することで増えます。逆に味方(象を含む)を殺したらカルマは減点される。しかし武器の開放以外ではあまり役に立たない数字です。別にカルマがめちゃ増えても、良いことはありません。さらにネガティブカルマはないので、あまり意味が無い。 ランダムイベントでは敵が開放された基地を襲う、傭兵と敵が戦う、奴隷解放などが用意される。無視してもペナルティはない。やるかどうかはご自由に。ただし敵が基地を襲うイベントは、オート運転を解除することもあるので案内鬱陶しい。

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今回の舞台はヒマラヤ山脈だから、前作と違って高地や壁などはたくさん用意される。また、グラップリング操作が必要となり、場合によってウイングスーツを使うこともあります。しかしグラップリング操作のよるミスはかなりうざい(ただ登るだけではなく、穴などを飛び越えることも)。特に一部の足場はグラップリング操作では確認しにくいので、そういった誤爆は割にいらいらする。一方、乗り物に飛行機Buzzerが追加された。これは特に制限はない飛行機だから、操作は簡単でどこでも自由に飛び越える。タワー電波塔の開放は、素直に登るより、Buzzerを使えばあっという間にコンプリートできます。逆に便利すぎてやばいかと。

本編以外では協力プレイが導入されたが、自分はやってないのでコメントしません。それ以外では、マップエディタで様々な物が作れる、そしてネットでほかのプレイヤーにシェアできます。発想さえあればなんでもできますので、本編で飽きたらここで気分転換もいいことかもしれません。ただ、マップエディタというとやはりマルチプレイのほうが…。

ボリュームがたくさんあって、前作の面白いことを継承した改良版である。良ゲーであることは確かなのだが、前作は成功の創造者であって、本作はただの継承者であること。まあ、それでも狂気のオープンワールドで暴れ回り、狩りまくり、楽しさはたくさんあります。少なくとも、世の中に前作の成功すら継承できない続編がやまほどがあります。それだけでもいいかもしれませんね。

 

THE GOOD

+安定した新作、前作のファンであれば今回は間違いなく楽しめる

+味方の傭兵はちゃんと機能している、主人公をサポートする

+グリーンリーフ集めたら薬は自動クラフトされる、補充される

+オート運転、飛行機、生き餌で肉食動物を誘うなど、前作より遊びやすくなった要素が多数搭載

+象さんがとても有能

+ランダムイベントがたくさん増えてる

+ちゃんとした1080pなので『ウォッチドッグス』より綺麗です

 

THE BAD

-ストーリーは地味、キャラクターの描写も不足

-鷲を始め、一部の動物がかなりうるさく主人公を襲いかかる

-特にこれといったサプライズがない、基本改善点以外前作とやることがあまり変わらない

ゲーム内容:29/30 システム:30/30 グラフィック&演出:16/20 サウンド:8/10 ボーナス:5/10

88/100