かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

Maneater

レビューバージョン PS5

近年、動物になるバカゲーがそれなり増えたんですね、羊だろうか牛だろうか。今度のこの『Maneater』はサメになるわけです。サメだから海では凶暴で何でも食うというイメージはこのゲームではそのまま再現されて、海のオープンワールドみたいな感覚で暴れまわる。

バカゲーなんですが、ゲーム性からでは一般的なオープンワールドと左程変わらない。あちこちに収集物が配置されて、そしていろんなサブミッションが用意される。コンセプトから見るとすごく面白そうだけど、中身は普通のオープンワールドと変わらないのが問題かもしれない。実際、中盤以降ではやることがあまり変わらないから少し退屈を感じたことも。特に本作の主人公サメは序盤こそ弱いものの、ゲームを進めば進むほどいろんな能力や装備を手に入れて、もはやこれ本当にただのサメなのかという疑問を持つほどの化物に変わっていく。こんな化物の前に、例えばクジラだろうとすごい装備の船だろうとイチコロです。確かに序盤では弱いままでワニと死闘するのが緊張感があって面白かったが、中盤以降のバトルはおそらくシャチ以外、どれもあっけなくすぐ勝てるので、無双ゲーみたいに変わっていく。これがちょっと残念だった。サブミッションも、殆どは似たような条件なので、正直今では時代遅れですね。

サメの戦闘方法は噛み付く、尾で攻撃、あるいは体当たり。相手によるが(魚か人の船か)、慣れていれば割と単純で攻略法もそんなに複雑ではない。しかもヒットアンドアウェイがすごく有効なので、たとえ格上の相手でも、一撃倒れるではない限り同じ方法で倒せる、または回避を連打して毒を撒くか電気でチキンプレイ。ただ、このゲームではターゲットロック機能がなく、スピードが速い魚だと相手の確認はものすごく苦労する。また、そんなに頻繁的ではないが、エリアチェンジする頃ではたまにロード画面が入ってしまうので、戦闘中だとすごく鬱陶しい。このへんは正直残念だった。

また、オープンワールドであるが、作中の「餌」の動きはあまりリアルじゃない。そう、人のことです。人がサメを見ると悲鳴こそ上げるものの、なぜか逃げはしない。絶対その場から離れないである。小さな魚もそうでしたが、怖いサメを見ても逃走はしないのは、サメ体験ゲームとしてはちょっと遺憾かな。とはいえ、サメが陸上で暴れまわるのもおかしいけど。

もう一つ致命的なことは、突然アプリケーションエラーになることが多い。エンドレスロードもプレイ中では一回遭遇しました。ゆえにゲームの安定性やクォリティはそんなに高くない。幸いセーブデータはプラチナトロフィー取るまでは無事だったけど、こういう部分はプレイに支障が出るので、改善すべきかと思います。

ただ、グラフィックは悪くなく、無双ゲーとしては癖があるゲームなので、こういうゲームを作った事自体は作者に評価したい。暇つぶしとしては悪くないゲームでしたが、元はフルプライスという点を考えると、やや厳しめの評価をします。

ゲーム内容POOR システムPOOR グラフィック&演出STANDARD サウンドSTANDARD

POOR