かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ドラゴンボールZ KAKAROT

レビューバージョン PS4 Pro 1.04

ドラゴンボールのゲームは何度も何度も発売され、それでも俄然として人気は高い。今回では原作Zの話をオープンワールドみたいに再現されるが、ゼノバースのような新しい視点ではなく、しっかりと原作を再現することがメインであるため、新鮮味があまりないことは確かなことです。

開発もそれをわかるようで、今回はARPGとオープンワールドをセールスポイントとしてアピールしてた。これまでのドラゴンボールと違い、レベル制とスキルツリーが導入され、育成要素がより一層高まった。そしてオープンワールド、実際ではそうではないが、いくつ巨大なフィールドが用意され、ドラゴンボールの世界を自由に探索できることが、本作の魅力ではあった。

しかし実際はどうなるか、というと、ちょっと微妙かもしれない。まず、ARPGではあるが、雑魚戦やほとんどのサブクエストで入手できる経験値は限られてるので、実際じっくりにレベルアップするつもりだったら相当な時間と努力が必要であり、さっさとストーリーを進むほうが早いということ。そもそもストーリーだけでも必要な経験値を入手できるため、寄り道の意味があまりない。食事、サポートスキル、コミュスキルなどの要素も用意されたが、効果は顕著的ではないのでまったく無意味ではないものの、やらなくてもクリアには問題はなかった。本当に寄り道で調達する必要なものは、回復アイテムだけである。それ以外で用意されたものは、例えばコース料理、手間がかかる以上、中盤以降では特に、効果は本当に微妙であるため、せっかく導入されたシステムが死んでしまった。

もうひとつ、オープを集めてスキルツリーをアンロックし、キャラクターを育成することだが、これもストーリーだけでほとんどのことが済むため、様々なサポート、収集要素が用意されてもまったく意味がなくて死んでしまった。そもそも中盤までほとんどのスキルがロックされるため、フィールドでたくさんのオープが配置されても、それを活かす手段がない。また、キャラクターのスキルツリーはほとんど変わらないため、キャラクターの個性スキルに限られてる。それもまた残念かもしれません。

結局のところ、RPGのような育成要素は用意されたものの、ただゲームクリアするではまったくやらなくても大した問題はないため、せっかく用意された要素がただの雰囲気でしかなかった。セールスポイントなのでここは本当に残念でしか感想がなかった。

逆にDBキャラを操作し広いフィールドで様々な場所を探索することは評価する。ただ、上記で書いたとおりその寄り道要素は効果が微妙のため、ただ雰囲気を楽しむことです。v1.04以前ではロード時間も問題であり、探索自体も苦痛だったが、今はそれなりに解消された。

DBゲームだから戦闘はやはり重要であろう。最初は操作を惑わされたが、実際コツを掴んだ今では、逆に単調と感じてしまう。要は回避とガードを上手く使え、普段は格闘し、敵がスキルを使う隙きにこっちがスキルで反撃。あるいは爆発技を連発。そもそも終盤では元気玉やビッグバンアタックなどを連発すれば敵はほとんど沈む。ベジータvsブウ戦はそれでまったく苦痛ではなかった。あるいみ、序盤のラディッツ戦は最大の山場であろう。操作は複雑に見えるが、実際終盤までやってることはあまり変わらない。敵の動きは割と単調なので、戦闘自体も単調になりがち。

と、ただ、原作再現がメインだからか、原作やアニメのエピソードはかなり細くまで再現されてる、が、なぜか一部割と有名だったシーンや台詞がカットされてしまう(あるいは再現度がいまいち)。界王星での修行や悟飯のサバイバルはRPGとしてはいいネタなのに、それを完全にカットしたのはちょっと理解できない。ただ、全体から見ると原作度はそれなり高いため、満足度は可もなく不可もなし。

グラフィックについては、原作再現としてはまあ合格ポイントではあるが、UE4のゲームはもう見飽きたため、正直きれいとは言えない。逆にUE4の彩度や光源エフェクトなどはあまり好きではないから、ナルティメットやジョジョのようなしっかりとしたトゥーンレンダリングのほうが良かった。そもそもCC2だからそういうのを期待したのに、ただのUE4ゲームとはがっかりですね…。

原作ファンだとそこそこ楽しめるものの、戦闘もシステムもあと一歩足りない。ゆえに良作ではあるが、やはり残念な部分が多くて、そこはやはりバンナムだなしか言いようがありませんね。

ゲーム内容GREAT システムSTANDARD グラフィック&演出STANDARD サウンドSTANDARD

STANDARD