かりんちゃんの随心日誌

随筆、旅の話、ゲームの話、香港の話、言いたい放題

23条・2

いま香港が制定しようとしている23条の反スパイ法などやらは、日本ではあまり伝われていないが、無理もない。国家安全法と比べてインパクトが弱いし、法のメイン対象は、そもそも他でもなく香港人なので、日本人にとって香港で商売するでなければ、被害はまずないだろう。

しかし、この法を色々見ていると、やはり本来の目的(スパイとか)を果たすよりも、単純に香港人の自由を、さらに絞り上げるにしか見えない。

 

例えば、よく見ていたコラムニストさんが分析した2つ事項を上げましょう。

 

まずは、機密のことだが、実は書類の条項をよく見ていると、政府の機密はまあ理解できるが、香港の経済や発展に関するデータ、さらに中国との関係やらも、政府の許可がなければ機密の例として挙げられる。

つまり、例えば日本の某企業の中抜きやらを暴露することも、スパイとして扱われ、犯罪となる。

いま日本では話題となっているパーティー券のことも、香港だと「機密」として扱われる、みたいな。

それこそ明確的なルールは示されてない。中国の反スパイ法と同じです(まあ結局「犬は飼い主に似る」ですから)。つまり欧米では機密として見てない、あるいは見て見ぬふりとしたものを、全部機密として扱われ、暴露すると23条に引っかかる。

 

もう一つは、新たに制定しようとしている罪:「もし誰かが”これから”23条の罪を犯そうとすることを知ていて、それを通報しなければ、あなたも犯人蔵匿罪として罪が問われる」

問題点は「これから」、つまりまだ発生してないということです。

これはとんでもないことです。「あいつが嫌いだし、なんかスパイみたいだからとりあえず通報するわ。」みたいのが大量発生するのです。

「かりんちゃんが来るべき台湾戦争では日本を味方するだろ」と通報されることもアリです(いや冗談抜きてよく考えたらまじヤバい、永住権申請中だけどこれだけで難民申請するわ…)

中国人は密告が大好きです。なぜなら他人の不幸を見るのが好きという民族ですから。これがどんな効果をもたらすか…

 

しかもこれらの条例では、冤罪対策とか全く用意されてないのです。とりあえず罰・罰・罰、というだけ。

 

だから香港は終わりですよ。

あっ、もう終わったか