かりんちゃんの随心日誌

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討鬼伝2

討鬼伝2
Toukiden 2

面白い冗談ですね

 

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レビューバージョン:PS4 - 1.02

本作はいわゆる和風狩りゲー、基本ではクエスト(任務)を受けて巨大なボスを倒すこと。制作スタッフはこの定番から脱却しようと図って、今回ではいわゆる「オープンワールド」を導入した。果たしてこの変更は良いものか悪いものか、正直人それぞれ好みだけど、一応「狩りゲー」の新たな進化の道は開いた。だが、「オープンワールド」では物量の勝負である、結局海外の「オープンワールド」と比べると、このゲームの「オープンワールド」は中途半端にも程がある。ところところ妥協点が多い、不自然を感じることも多い。狩りゲーとしてみると確かに進化したが、「オープンワールド」としてみると、どうもうこうも力不足で物足りない。

前作でもそうだが、このシリーズはほかの狩りゲーと違って、ストーリーの演出や描写は相変わらず力を入れてる。クリアまでストーリーを消化するだけでは、「狩りゲー」よりもアクションゲームに似ている。ゆえに狩りゲーが嫌い人でも、ゲームクリアまでは少なくとも楽しめる。今回では仲間が強くなったうえに、クリアまでの難易度はほかの狩りゲーと比べると割と低いから、ストーリーだけクリアするならわりと簡単。従来の狩りゲーは大抵受付で任務を受けて、そしてそのままボスと対面だが、今回では「オープンワールド」だからか、NPCと交流し、イベントを進むゲームとなっている。実際では狩りゲーと変わらないというが、任務と任務の間ではちゃんとストーリーやイベントが入ってるから、作業感はあまりなく、割と自然でシナリオと戦闘を楽しむことになる。

これは前作でも上手かったが、今回では「オープンワールド」のお陰でさらに進化した。これは褒めるべきこと。個人的にストーリーのキャラクター描写は前作のほうが好きだが、今回は一応一件落着で、まあまあ楽しかった。ただ、一部キャラクターのイベントはどうも無理矢理のようで、鬼との関係もぶっちゃけそれほど深くない。そこはもうちょっと工夫して欲しかった。

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「オープンワールド」として不足点は何か、まずサブクエストの量はやはり少ないと感じる、また探索する意味があまりない(最初では新たな場所を探検する楽しさはあるが、二度とその場所に行く意味がなかった)。さらにいうと、クリア後では上位バージョンの任務が用意され(よくあるやりこみ要素)、素材もドロップも一新される。もちろんそれらでは更に強い装備を作るのは当たり前だが、その「オープンワールド」はクリア後でも下位のままだった。ご自慢の「オープンワールド」がクリア後ではまったくやる意味が無いという、ちょっと悲しいですね。

また、ほかのオープンワールドではNPCの間でもお互い反応するような、本当にリアルな世界みたいなことをするが(まるでこの世界は生きてるという)、このゲームではそういうの一切なかった。フィールドに配置されたNPCは動くようもしない。例えば鬼が近くに居ても人形のように立ている。それが中途半端である。また、オープンワールドは自由に探検することが魅力だが、このゲームはオープンワールドよりも広いフィールド。行けない場所や見えない壁、さらに民家などは入れない。うん、どうもイマイチですね。

しかしフィールド自体は結構広い、広すぎて歩くことがあるいみ苦痛。ファストトラベルは一応用意されるが各領域ではそれぞれ一箇所のみ。もうちょっと用意して欲しかった。またオープンワールドだからか収集要素は用意されるが(しるべ)、なぜか集めてもマップではマークされてない、マップは全然役に立てない。サブクエストでも、一部の目標ではマップ表記が全く無い(鬼はともかく、依頼人やNPCとかも)。オープンワールドではマップの役割がそれなり重要だから、これも残念だった。

ストーリーでは「オープンワールド」のお陰で進化した、が、一つ残念なことは中盤イベントで大勢な鬼が拠点を攻めるとき、そのイベントは「オープンワールド」を利用してない。あれこそ「オープンワールド」で表現すべき戦闘・イベントなのに、まさか固定されたフィールドで特定なボスを倒すだけで、その後は別の場所即ワープする表現であった。そこは極めて残念だった。こういう流動的なイベントこそオープンワールドで表現すべきことなので、技術の不足かそれとも別の理由か、いずれにせよ残念なオープンワールドであることは否定出来ない。

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ゲーム自体は前作と変わらない、やはりミタマゲームである。ミタマのスキルによって化ける。今回ではニギタマフリとアラタマフリが用意されて、ミタマの役割が増えたが、どちらの性能もスタイルだけ決めるから、結局やはり強いミタマだけのゲームである。まあプレイスタイルによって組合せはそれなり種類があるので、前作よりはマシですけど、今回ミタマの成長はハク使えないので、弱いミタマの立場が更に無くなった。まあ、でもミタマの構成を考察し実験するのはやはり面白いと思う。アクションも概ねは前作からの進化である。特に鬼の手は良い進化点であった。よく走る鬼は前作ではストレスの塊だが、この鬼の手のお陰で今回はある程度楽になった。動きは多少敏感だが概ね良好。また、完全破壊は結構楽しくて爽快感もあった、部位を破壊したのに鬼の強さが変わらないのはどう考えてもおかしかった(オノゴロさんだけは逆に完全破壊のほうが面倒だが)。

しかし、このゲーム最も残念なことは、進化したシステムもあるが、退化したシステムもたくさんあった。最も残念なのはからくり人形と天狐であった。からくり人形は前作で言うところの天狐派遣。だが、こいつは天狐と違ってちゃんと強化しない限りとまともに収集できないのです。最初では失敗率が高くて、何度派遣しても失敗する。さらに大破することもあり、その場合では能力が下がってしまう。その肝心な強化素材は集めにくいので、お助けシステムのはずなのに全然使いものにならない。素材を集めるシステムなのに、逆にこちらがら素材を集める理不尽さ。まさにガラクタだ。前作の天狐は失敗しない割に本当に素材を集めてくるので、システムとしてはまさに退化である。もちろん、クリア後でも上級素材取れないので(そもそも能力フルパワーアップでも大破する)、これなんのために居るだ?

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一方天狐ちゃんはお供になった。一緒に冒険するのは良いが、なぜかHPが設定されており、ゼロになると撤退する模様。なお、天狐ちゃんはめちゃ脆いので大型鬼と出会ったらほぼ高確率にやられる。と、このゲームでは大型鬼と戦わないとなんの意味があるの?さらにいうと、天狐の能力はお祓いする、素材を拾う(だが主人公が拾うほうが早い)、そして友好度が高くとミタマを使ってくれる(だが戦闘能力ほぼゼロなので意味があるかどうか疑問)。どれも微妙であって、連れて行く必要性がなかった。また、任務からでは天狐は参戦しない(オープンワールド探検のみ)。結局このシステムも使いものにならない。

唯一、今回新たに導入されたシステム・合成釜はそこそこ使える、鍛錬用素材はカラクリ石から合成できるので、それなり役に立てる(ただカラクリ石は博士と禊以外入手できないのでわりと…)。だが、この合成ももうちょっとレシピ増えて欲しかった(せめてガラクタの強化素材も合成できたら)。

総括的に言うと、楽しかった進化したこともあるが残念なこともいっぱい。「オープンワールド」をもっと活かして欲しかった、ガラクタとか天狐とか明らかに調整ミスも。また、初「オープンワールド」だからかバグもわりと目立つ。とはいえ、狩りゲーの可能性は確かに開いた、クリアまでは大まか満足で、個人的に狩りゲーは嫌いだけどそれなりハマった。ガラクタとか天狐だけは許されないが、ほかは基本的におすすめと思います。

 

THE GOOD

+ストーリー演出とキャラクター描写は良い、クリアまでは狩りゲー脱却できた

+アクション性は概ね良好、鬼の手は良い進化

+武器とミタマの種類が多く、それぞれ性能とプレイスタイルが違う

+ストーリーでは使い回し鬼がほとんどない

+音楽が良好

 

THE BAD

-ガラクタ人形と天狐

-クリア後は狩りゲー脱却できなかった、オープンワールドが死んだ

-オープンワールドから考えると割りと残念な出来

-装備がださ(ry

ゲーム内容:GREAT システム:STANDARD グラフィック&演出:STANDARD サウンド:GREAT

GREAT