トランプ氏の登壇により、世界の表舞台に引きずり出されたパナマ運河の運営権を巡り、この紛争で香港の国家安全法がふたたび跋扈するかもしれない。
いまパナマ運河の運営権を握っているのは香港の会社で、その会社を起業するのが香港の最も富裕な人物・李嘉誠氏であり、いま96歳だがこの運営権の売却を主導するほど、未だに現役で活躍している。しかし、パナマ運河と世界中様々な港の運営権を外国の会社へ売却することに対し、長年金持ちを敵視している習近平が、ついに李氏への敵意と不満が抑えられなくなった。先週中国共産党マスメディアから始まった李氏家族への批判がどんどん過激となり、ついに今日、香港政権まで「売却には『法』に適することが必要」とまで公式的なコメントを出した。
もちろん、香港の普通の法律では外国の運営権を縛る法律なんてほぼ存在することがなく、この売却を批判する理由も、「中国の敵に利益をもたらす、中国の商人は(李嘉誠氏の国籍はイギリスです)利益のために売国は許さない」とのことで、言わずとも「法」に適するその「法」は、「国家安全法」のことであろう。「国家安全法」はそもそも全世界が対象で、ルールも政権が勝手に決めるというもの。トランプ氏がどうやら、ふたたび香港の「国家安全法」と対峙することになりそう。このパナマ運河を巡る紛争は、たぶんこれからどんどんレベルアップになるじゃないかな。李嘉誠氏はまさか人生最後の最後に、運命の岐路に立たされているとも思わなかったんだろう。
なぜ中国共産党がここまで刺激されたのか、それはもちろん運河や港は中国共産党の「世界侵略」において、とても重要な、戦略的なものであること。たとえば去年アメリカがウクライナへ送る物資は、とある港で物を下ろす予定だったが、その港はまさしく中国・香港が握っているものであり、結局泊まるのが拒否されて、別の港を利用しなきゃいかなかった。いざっというときに、港の重要性は言うまでもない。戦争になるとキープレーヤーです。一帯一路もぶっちゃけ世界侵略の一環。そんな利益をそのままアメリカに引き渡すのがどうしても嫌なんだろう。
逆に考えれば、それはつまり、中国や香港の会社がいま握っている運営権は、本当に中国共産党の利益のためであった。以前が話した、中国人のやることは、全ての裏があるという言葉と一致。
同じ理屈で、中国人が狙う日本の土地、不動産もそんなもの。それをなお知らないフリをする日本政府は、やはり外患誘致ではないか