かりんちゃんの随心日誌

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三重県の旅 まとめ(1)

計画

 

三重県を計画したのは、今年の6月だった。きっかけは、おそらく会社の日本語レッスンの先生から、伊勢神宮まだお参りしてないか、と然りげ無くコメントだった。家族との仙台旅を終えて、そろそろ秋はどこに行くだろうと考え始める頃に、この一言がすべてを決定したという。無計画というか、僕は束縛が嫌いなので、その場で即座決めるほうが性に合う。そこで「三重県の歴史散歩」を購入し、本格的に計画した。

最初苦労したのは、三重県ってデケェ、そして伊勢神宮以外何があるの…?という問題だった。「三重県の歴史散歩」を読むまでは、本当に三重県のこと何も知らなかった。サッカーではJFLでダービーやってる2チーム、なんか鈴鹿にサーキットがあるとか、そんな印象しかない。そもそも伊賀実は三重県という点すらあまり意識してなかった。無理もない、信長の野望でもこの場所は地味ですからね、戦国時代では有名な大名もないし、合戦もせいぜい伊勢長島だけだった。

何があるという問題は、「三重県の歴史散歩」を読んで解消されましたが、デケェという問題は全然だった。これだけの広さだと、まともに回るのは1週間かかるし、そもそもどう泊まるべきかでさえ問題だった。最初では分散して泊まるか、と考えましたが、荷物をあちこち持っていくのは面倒という点と、なかなか良いホテル見つからない点もあり、結局は松阪、殆どの場所にも1時間程度でいけることに注目し、そこを拠点にした。

この決定は今振り返ると正解であった。なぜかというと、泊まったホテルジャストイン松阪駅前は、費用が安いし、駅の近くて、朝食も抑えめでコスパが良く、さらに荷物の悩みも解消してくれた。移動については7時出かけると大抵9時に着く、よって問題はない。なにより今回実は冬の服も持ち込んだので、スーツケースありでした。なおさら荷物をあちこち運ぶのは厄介である。

唯一の欠点は、コンビニがやや遠い…というよりも、松阪自体、コンビニが少ない。駅では駅舎内のみファミマ、そしてホテルから一番近いコンビニのローソンでも徒歩5分程度の距離。もちろん、駅前ではそんなに立派ではない、ショッピングモールもなく関東の地方都市よりもしょぼいに見えます。

駅前はどこが一番立派というと、降りた駅のみのことだが間違いなく津です。たぶん津は比較的に都会と思います。少なくとも駅で色々の店があり、ドトールもあった。でも、そんなこと事前では知らなかったし、そもそも津は、伊賀方面の進出に難があり、伊勢方面もやや遠いから、結局松阪に決定したという。

ちなみによく耳にした鈴鹿だが、周りの史跡があまりにもピンとこないので今回は降りたこともなく、完全にスルーしたという。四日市もそうです。

三重県の特徴といえば、移動はほぼ近鉄。JRはあるが滅多に使わない。理由は簡単、近鉄はSuicaを使えるからです。えっと思われがちだが三重県のJRは関西本線以外、ICカードは一切NGです。これが問題となり、JRでしかたどり着かない加佐登への移動は結構面倒だった。そして近鉄もほぼ要所を抑えたので、Suicaから移動できる点を考慮すると、JRは非常時又は近鉄で行けない場所でしか使わない。どうして近鉄は対応できたのにJR東海は逆にしないか、それは僕にもわかりませんね。

ちなみにバスは基本Suica使えますので、その点に関しては心配無用です。ただ、路線によっては一日パスのほうが安いので、余裕があればバスターミナルに問い合わせたほうが良いと思います。鳥羽から相差に下る際は、助言があり一日パスで行けました(往復では一日パスのほうが安い)。

1日目の詳細

 

松阪

松阪といえば牛。それしかないイメージ。でも、かつては商人町だったので史跡も結構多かった。あと本居宣長、国学の代表者であり、思想家。中国人にとっては戦前を生み出した「敵」だろうけど、日本文化が好きからすると、偉人である。

松阪城跡

三重県で城を見たいならば素直に諦めろ、と言いたいだが伊賀上野に一応あったな。でもそれ以外は全部城跡です。この松阪城跡はわりとよく保存されて、一番城っぽいに見えるからおすすめ。なにより、本居宣長関連も城跡の中なので、一緒に回れます(むしろ時間潰せる点、本居宣長がメインかもしれん)。

蒲生氏郷…信長の野望をやったら一応そんなやつ居たなくらいの認識でいいキャラ。ごめん、信長の野望では兜が面白い以外、そこまで印象的なものではない…キリスト大名だがこの城跡ではそういうの見当たらない。

本居宣長記念館はいろいろなものが展示され、写真も撮れるので、鈴屋といっしょに回ると1―2時間程度は悩まないです。

松阪市文化財センター「はにわ館」

実はこの松阪、古墳があり、その古墳から出た埴輪が国宝となったのです。古墳はやや遠く、優先順位が低いから今回は行ってなかったが、この「はにわ館」は様々な国宝が展示されるので、価値があります(むしろ古墳からの出土品はほとんどこっちに移動したので、埴輪目当てなら古墳は別に行かなくともよいのです、古墳のものはコピー品であり、もの好き用です)。城からは徒歩行ける距離です(いや、僕の感覚ではありません。いけますいけます、10分程度です。城跡の北側に降りて、橋を渡って2、3分で公園に着く、その公園の中です)。
船の埴輪はもちろんだが、他にもいろんな埴輪が実物として展示される。写真OKなので個人的におすすめです。

御城番屋敷

城の近い位置でしたが、平屋の中に置かれるのでやや紛らわしいとこ。場所は城寄りです。中は屋敷だが、実写るろうに剣心の撮影現場らしく、中もここを推している…

ぶっちゃけそんなの知らなかったし予想もしなかったのでやや失笑しました…まあ、そもそも実写版見てないから知らんや

屋敷自体そこまで広くありません。

斎宮

斎宮とはなにか。僕も「三重県の歴史散歩」を読むまで実は知らなかった。たぶん、中学生程度の歴史書でもそんなもの書かないと思う。簡単に言うと、斎王は伊勢神宮に仕える皇族(女)、未婚の皇族女性が条件ですが大抵は天皇の娘です。斎宮はその斎王の宮です。

そもそも場所的に、ここは伊勢神宮の関門とも言える場所なので、伊勢神宮関連の史跡と考えてもよいでしょう。

名前こそ知る人ぞ知るが、ぶっちゃけ今回の旅、満足度トップクラスの史跡なので、伊勢神宮のお参りのついでに、ここに足を運ぶべきと思います。

いつきのみや歴史体験館

平安時代のいろいろを体験できます(有料)、また一部は予約しないといけない。ただ、見るだけでも面白いことが多いのです。たとえば本物の双六(さすがに一人双六は面白くないのでやってなかった)。

ここは本当に触る・体験する場所なんですが、さすがに平安時代コスプレは野郎一人だとつまらないかも(苦笑) なにより有料です

ちなみに平安時代の靴、蹴鞠などもできます。

斎宮歴史博物館

徒歩的には少しきつい距離ですが散策を兼ねて行くべきです。展示されるものは本当に多い、平安時代が好きならばまずたまらないのです。

ちなみに行ったときは追加料金で、鎌倉時代の展示もあります(おまけ程度です、過剰期待は厳禁)。一応斎王制度は平安時代から始まり、源平合戦の時代では衰え、鎌倉では一応制度はあるが、武家政権になったので平安ほど輝いたこともなく、鎌倉末期では完全に廃止されたそうです。

松阪といえば牛。だから最初は牛食べるとこを探した。まあ、あるはあるが大抵は高い。色々と考えた挙げ句、庶民的な焼肉「たこやん」にしました。予約なしなので、20分程度待ちになるが、美味しかった。ちなみにここはタブレットで注文するのです。

 

続…