かりんちゃんの随心日誌

随筆、旅の話、ゲームの話、香港の話、言いたい放題

「戦争まで」、その2

長い間ずっと追い求めた疑問の一つ、なぜ日本はヒトラーみたいなやつと組むか、ということを、この本で答えを手に入れました。

この答えを見ると、自分も歴史を考えるにはまだまだ甘いだなと自覚した。なんで当時のことを今の基準で考えるだろう。あの場のなぜは、そもそも未来のことは何も知らないのだ、だからあのとき連合軍が怒涛に反撃し、そして最終的にヒトラーを打ち負かすということを予想できる人は難しい。

ここまではいい。

でも、真実は「勝ち馬に乗る」ではありません

 

日本の人、いや軍の人は、あるいみ考えすぎ、あるいは周到に考えたというべきか。「勝ち馬」ではなく、むしろ彼らの中では「ドイツ」の勝利は確実ですから、その後はどうなるか…

これに関しては、いかにも日本人らしい考え方です。でも、同時に他の可能性を想定しない甘すぎる点もある。

これまで読むと、「あっなるほどすべて理解した」と、ずっと追い求めた疑問が解けた。

 

でも、それ以外に、意外なことをも書いてた。当時日本や蒋介石がドイツを通じて講和する意欲があったという。蒋介石が中国共産党と組むのはイヤイヤなのは知ってますが、日本が南下したい意欲を利用して講和を図るのは、今まで蒋介石を少々なめすぎたな(正直蒋をポンコツと思ってたわ)。

と、同時に、日本がこのタイミングで蒋介石と講和すれば、中国共産党は間違いなく今のようなモンスターに成長しなかったと悔やむ。日本側が満州事変を引き起こす原因の一つはソ連を防ぐというならば、中国共産党をどうして警戒しないのか。あるいは、もうすでに欲に呑みこまれて、本来の目的を忘れたかもしれない。

歴史を振り返ると、中国共産党を何度も間接的にサポートしましたよね日本は…。第二次世界大戦はまさにこれである。

 

そうです、南京なんかよりも、ここが許さないのです僕にとっては

毛沢東が「中国共産党が政権を奪取できたのは日本のおかげ」と何度も話したぐらいですよ。

 

本はまだ続くけど、正直最大の謎が解けた今、あとはもう僕にとってはただの消化試合。

日本だって、正確に未来を予想できた軍人もいましたが、その警告が無視された。

いかなる場合でも油断しない、最悪のシナリオを想定して行動すること。この本の日本軍を見て僕が得た教訓とは、このことです。