かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

美しい民主主義は、当たり前ではない。

衆院選の戦いがいよいよ幕開け、民主主義の熱気がより一層強くなりました。すでに民主主義が奪われた身としては、羨ましい気持ちでもあり、感動的です。

2年前のことでした、おそらく香港における、最後で、もっとも民主的な選挙。区議会という実は政治的あまり重要的ではない選挙でしたが、香港で最も美しい民主的な選挙であった。ぼくも参加して、当時区内の親中派議員を追い出した(この議員は2003年からずっと居座っていた)。

香港の区議会ではあくまで区内事務がメインであり、政治に絡む役割があまりないという。だから多くの香港人は2年前までは区議会選挙を重要視しませんでした。その結果、投票率がいつも低て、親中派の議員が投票のことよく理解してないジジババを米とかいろいろな利益を誘って議席を奪ったのである。政治的な役割はないものの、実は区内の財源にもかかわるので、親中派はいつも区議会を利用して「中抜き」、莫大な利益を得た。

ただ、2年前はちょうどデモ激化の真っ最中であり、警察が香港中文大学と香港理工大学を攻撃していた頃でした。所謂市民が警察と政府への敵意がピークになっておる時期。どういうわけか知らないが、警察はこう放った「選挙にみていろよ、民意逆転ですよ。おまえらの負けだよ!」とよく覚えた。

実は当時、デモの問題で政府が選挙をやめさせる(負けるかもしれないから)議論があったのだ。しかし最後なぜか政府が選挙は勝てるという結論をつけて強行した。おそらく大量の「サクラ」を用意したんだろう、あるいは反対派が少し巻き返してもまだ余裕があるだろう。

結果、民意は本当に「逆転」したんです。政府が思った「民意」を逆転し、民主派が大勝利した。多くの親中派議員が失脚し、警察もあれから選挙のこと一言も言及しなかった。政府は本当に大量のジジババを用意したが、怒りを覚えた一般市民がその「サクラ」よりも圧倒的に多かった。

 

美しい民主的な勝利でした。初めて民主主義の美しさに感動した。

だがその民主主義の勝利が中共の逆鱗に触れた。後のことはもうここでは言うまいだろう。

 

民主主義の一番輝いた瞬間を経験した。だけどもうその「花」は私の手にはない。民主主義を失った身だからこそ、民主主義や投票は当たり前ではない、自分でリーダーを選ぶ権利は当たり前ではないと痛感した。ゆえに、いまの日本の若者が投票しない意見を見ると、正直怒りすら覚える

 

どうか、君のその一票、大事にしてほしい。