かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ゴッド・オブ・ウォー

レビューバージョン PS4 Pro v1.21

雰囲気からゲーム性まで過去作から大きく変わったが、遊んでみたら実はそんな違和感がなく、むしろ変更は作品をより一層に昇華した。これまでの「GOD OF WAR」シリーズではただ殺す殺すだけの暴力アクションゲームで、ストーリーの存在感が薄いと言われてる。そこでサンタモニカは今回、息子を導入し、クレイトスさんとほかのNPCとの会話なども用意し、様々なことでストーリー性を強化した。確かに、最初では「これ本当にクレイトスさん?」という違和感を覚えてるが、元々クレイトスさんは家族のことを大切していたため、過去作と矛盾はしてない。また、性格が以前より落ち着いた理由もゲーム内では説明されており、ストーリー強化に大きな役割を果たしたため、今回の変革は実に見事であった。

息子やミーミルの存在は邪魔かなと最初は思ったんだけど、そうでもなかった。アクションゲームに置いて、AIがだめだと仲間の存在は逆にストレスの原因ではあるが、このゲームではそんなこと一切もない。本当にクレイトスさんの良きパートナーで、むしろ中盤息子が暫く離脱した頃では不安すら覚えた。場合によっては息子のほうが役に立てるし、二人だからアクションの変化も多く、アクションの可能性がこれまでの一人アクションゲームよりも増している。ただ弓の役割を息子に与えただけだろう?ということではない。クレイトスさんが敵に囲まれてる、苦戦してる場合、息子は別の場所で敵を分散・誘導することが可能で、単純に弓アクションを息子に与えただけではない。考えてみればいい、クレイトスさんが敵に囲まれ苦戦してるときに、弓で攻撃する暇などあるか?これは一人では出来ない、二人だからできる可能性で、以前の孤独アクションゲームではまず不可能であったこと。実際「GOD OF WAR」シリーズはアセンションやPSPのゲームを含めてもう6本もあったので、以前のようなゲームシステムではもはややれることはほとんどやり尽くし、マンネリとも言えるので、この仲間の存在が実は良い変革であり、シリーズのアクションをさらに別の次元に昇華したとても言えよう。

また、息子とミーミルの存在でクレイトスさんの旅の話し合う相手が増えており(会話内容は世界観の説明や、キャラクターの個性なども書かれてるため、結構面白いんです)、さらにドワーフやフレイヤなどのNPCも以前シリーズのNPCよりもストーリーに関わるため、ストーリー性強化はもちろんだが、旅の孤独感もなくなり、昔のようなただただ殺すということではなく、本当に旅をしている感覚が強い。昔の「GOD OF WAR」シリーズはほぼ目の前の敵を全部倒せばいい、そもそもストーリーは頭に入らない。結局ラスボスまでただただ敵を殲滅するゲームであったが、今回はクレイトスさんどうしてそこを行くか、目的ははっきりにしており、実はいい改良点だと思う。ストーリーの存在が逆に邪魔ということはない、本当にギリギリのうまいところまで用意しており、テンポはそれせいで落ちたという感覚はまずありません。もちろん、開発者自らもアピールした、スタートからエンディングまでロードシーンが無い、まるで映画のようなゲームプレイのも大きく貢献し、開発者は実にアクション、ストーリー、そして技術をうまく融合し、性能を最大限に利用してゲームの面白さを強化したことは、本当に称賛するべき。

もちろん、グラフィック面はもはや説明不要だろう。ただし、『Horizon Zero Dawn』などでは既に発売された、おそらく目が肥えたため、感動はそんなにないが、やはり凄いとこは凄いです。

以前の「GOD OF WAR」シリーズと比べると、サブや収集要素がかなり増えたため、ややオープンワールドアクションゲームをやってるような感覚です。また、装備や強化要素が用意された。レアリティは用意されたが固定であるため、明確的にハクスラではないけど、やはり寄り道をする機会は多い。メインのボリュームはおそらくこれまでとそこまで変わらないが、寄り道の量はそれなり多く、全部やるとかなりの時間を要するから、ボリュームはおおよそ満足です。最初ではやや難しいとも感じるが、装備を揃え、技が増え、スキルなども覚えていくと、冒険がどんどん楽しくなり、本当に強くなったと実感できるので、これは個人的に一番嬉しいことです

敢えて不満点といえば敵やボスの種類はそこまで多くない、寄り道をすると特に思うが、やはり似たような敵かボスが多い。トドメ演出を繰り返しており、そのせいで寄り道をしすぎると逆に飽きやすいともある。また、過去作と比べると、やはりインパクト的な画面が少ない、もしGOWにグロさやアレを期待するなら今回はおそらく失望するだろう。まあ、新シリーズの第一幕ということもあって、今回はあくまでプロローグに過ぎないかもしれない。おそらく次回作では強化されるだろうけど、やはり今回の不満点といえば、敵のバリエーションですね。

それでもストーリー、グラフィック、アクション、ボリューム、そして快適さなどをまとめて考えると、今回の完成度がとてつもなく高く、アクションゲームが好きならば間違いなく”買い”という作品です。ただの暴力ゲームと警戒すると大間違い、確かに暴力シーンはあるが以前よりはかなり抑えめ、しかも暴力以上に評価できることが多い(特にストーリー)。また、難易度も4種類用意されており、初心者でも上級者でも楽しめます。ロードシーンが無いのも評価するべきだろう、ロードがないおかげでゲームに夢中することが出来、ハマりやすい。ファストトラベルの異空間は、おそらく裏でロードやってるだろうが、開発者はここでもキャラの対話を用意し、なるべくプレイヤーを退屈させないデザインは実に見事です。本当に良い詐欺ですね(笑)。とりあえず、アクションゲームとしても、シリーズの最新としても、これは確かの傑作であり、現時点では最高峰とも言える作品で、あるいみ3Dアクションゲームの新たな指標であろう。

ゲーム内容EXCELLENT システムPERFECT グラフィック&演出EXCELLENT サウンドEXCELLENT

EXCELLENT