かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

Birthdays the Beginning

レビューバージョン:PS4 Pro

最近の家庭用ゲームではのんびりに観察するゲームはあまり出てきません。シミュレーション系は元々家庭用では向いてないかもしれませんが、個人的に一番好きなのはシミュレーションゲームなんですから、発表当初ではすでにこのタイトルを注目していた。

どういうゲームと言われると、温度を調節しながら生き物を誕生させるゲームです。与えられた世界では地形などを弄って温度を調節し、生き物の誕生条件をクリアしてそれを誕生させ、いろんな生き物を繁栄まで導くゲーム。もちろんうまくやれば現実ではもはや無理と思われる人類と恐竜の共存も可能なので、それがこのゲームの楽しさかもしれません。ただし、温度の影響は思った以上に大きいもので、ちょっと変化したらたくさんのものが死滅していく、また生まれた場所が厳しすぎるとすぐ死滅するなども、結局はライブラリを調べながら温度を保持するゲームとなっていた。

でも、生き物の観察は楽しいし、いろんな生き物が同じ世界で共存するのを観察することも、案内楽しいかもしれません。ただし、生き物は用意されたモーションのみ動くので、目の前に捕食対象が居ても、それを捕食しません。つまり、動物同士の交流はできないので、これはかなりガッカリかもしれませんね。せっかくの観察ゲームですから、動物同士が全く交流しないのは、わりと寂しいです。

このゲーム最大の問題は、やはり他でもなく操作性であろう。PCだとマウスで操作すればおそらくやりやすいと思うが、PS4ではどうしてもやや不便と思われる。ただ、マウスとかコントローラとかよりも、そもそも用意された操作性はあまりよろしくないのです。このゲームは誕生した生き物を”キャプチャー”して図鑑を登録するのが一つの目的ですが、生き物を”キャプチャー”するにはかなり苦労するかもしれません。まずどんな生き物が誕生したが、その生き物の居場所はどこなのか、それをわかりやすく確認する手段があまりない。まず、ミニマップの情報切り替え操作はチュートリアルでは説明してないので、すでに不親切(ほかにもたくさんの操作が用意されたが説明してない)。また、居場所がミニマップから特定できても、水中生物などではわかりにくいので、それを探すのもとても苦労。”キャプチャー”はほぼこのゲームの最大の目的とも言えるので、この不便さとわかりにくさは減点の理由ですね。

また、すでに誕生した生き物は、その居場所を特定する方法は、マップから探す以外にない。絶滅しそうな生き物をなんとかならないか、と思うときに、まずそいつどこにいるか!?と、探すには非常的に苦しいことです。”絶滅しそう”だから、マップではおそらく一匹ぐらいしかないから、もし最大の広さの世界では、とてもおもしろいことではないのです。せめて、図鑑からではその生き物の居場所ぐらいわかれば、な。

そもそも図鑑の情報は結構不十分。誕生条件を載せてないし(すでに登録しても)、また誕生条件をクリアしても誕生しないことや、温度があっても絶滅する理由はなにか、ということ図鑑からでは判明しようもないです。そういう場面では図鑑は全然役に立たないにも等しい。

ほかにも、地形を弄るゲームですけど、本気で地形を弄ると実際それほど楽しいことではありません。まずわりと誤爆しやすいし、そしてHPの制限のせいで大幅の変動はかなりストレスが溜まる。おそらく生き物を観察するよりも、殆どの時間は地形を弄るだけだろうと、改めて実感する。言い返せば、このゲームは実際地形を上げる下げるだけのことです。便利な地形改造アイテムはあるが、数は限られてるので、たくさん使うのは無理です。広い世界だと、理想的な世界を作るだけでも何時間かかるかもしれません。いいえ、冗談ではありませんよ。

また、フリーモードは最初ではできませんので、最初では自由に世界を作ることができません。キャンペーンはおそらくチュートリアルみたいなものだが、ちょっと長すぎますし、そもそも中盤からでは後先のことを考えないと詰みやすい(例えば条件の生き物がすでに絶滅したとか)。そもそもキャンペーンやるかどうかはプレイヤーの自由ですし、こういうゲームではフリーモードこそ真骨頂ですから、予め制限する必要もないと思いますね。

でもPS4にこのようなのんびりに観察するゲームはあまりないし、誕生の楽しさは一応あります。シミュレーションゲーム好きならばわりとハマりやすいから、こういうゲームが好きならば、操作性さえ我慢できれば全然大丈夫と思います。まあ、改善すべき点はたくさんあるけど、それでも創造する楽しさがあり、ゲームとしてはまあまあ満足であった。PS4である必要性はあるかと言われると、実際遊んでみればわかる、広い世界だとミクロモードは結構な負荷なので(オブジェクトが多いから)、それなりの性能を使うのね)、それなりの性能が必要と思いますね。

このゲームは教材にも役に立つかもしれないから、創造神はもちろんだが、子供を教育するにも良いゲームかもしれません。ただ、やはり操作性が最大の欠点、それだけが残念であった。

 

ゲーム内容:GREAT システム:POOR グラフィック&演出:STANDARD サウンド:STANDARD

STANDARD