勝った！勝った！
『信長の野望・創造』（以下「無印」と呼ぶ）は一度クリアしたが、すぐやめました。理由としては、敵勢力は初級でもおかしいぐらい肥大化し、ゆっくりにプレイするとすぐ挽回できないほどの劣勢に落ちる。正直「信長の野望」や「三國志」は散々プレイしたんだが、それでも「無印」の敵は異常すぎる。いつの間に、追い付かないほどの勢力圏まで築き、のんびりにゲームを楽しむ余裕なんて無かった。もちろん、弱小勢力をプレイすることは、苦行しかない。ただ疲れるだけで、楽しくないと思ってすぐやめました。
『信長の野望・創造 with パワーアップキット』（以下「PK」と呼ぶ）になると、さすがに改善され、さらにAI編集で好きなモードで楽しめることができます。これにて、急ぐ必要もなく、自分のプレイスタイルに応じて楽しめることができます。弱小勢力も、ただの苦行ではなく、巨大勢力の中で、どうやって乱世を生き延びれるか、それなりの余裕が出来ました。織田武田上杉北条などで無双するのも良し、支城しかない弱小勢力で「下剋上」を演じることも良し。「PK」では三度をクリアした、まだまだ遊べることがいっぱいあります。
武将がたくさん増えて、さらに信長が誕生した時代と関ヶ原の戦いまで追加される（「戦国伝」を含む）。これにより、信長以前の話は一応体験出来ました。武田信虎追放、長尾景虎時代の上杉謙信、「地黄八幡」の「勝った！勝った！」、そして第二次上田合戦など。ただ国盗りゲームだけではなく、歴史勉強としても、かなり楽しめる内容となっています。ただ、「戦国伝」用意されてない勢力では、割に寂しいので、そのへんはやはりかなり残念ですね。「戦国伝」があれば、いっそ「IF戦国伝」も一興かもしれない。せっかくの関ヶ原の戦いなのに、石田側をプレイすると何のフォローもない（石田家はさすがに戦国伝は用意されたが大型ではない、その他の勢力はない）、ちょっとつまらないかも。
今回では連合が目立つになった（そもそも「無印」はあったげ…？）。とある勢力が強すぎすると、連合を組むことができます。もちろん、標的となった敵勢力も連合を作れます。連合ｖｓ連合という構図で、「無印」では体験できない乱戦がここにある。盟主では仲間勢力を指示することも可能で、仲間はただの名前ではなく、ちゃんと機能している。敵勢力があまり肥大化しすぎると、連合を組んで叩く。逆に、自勢力が強すぎると、敵勢力は連合を組むこともあるので、無差別に敵を作ることは無謀である。これによる外交は相変わらず重要となった。従う勢力や予め工作した勢力と一緒に連合を抵抗し、強くなる。最初では面倒くさいと思ったが、慣れたら割に楽しい。ただ、連合ｖｓ連合は一個しかないので、そこは少し残念である。
シミュゲームは毎回も、最初だけが楽しく、ある程度軌道を乗ったらただの消化試合となります。「無印」では惣無事令が導入され、無意味の消化試合をカットできることができたが、今回は委任がさらに使えるようになって、軍団の攻略は直接指示できる。「無印」ではただ軍団が動くを待つだけ仕事だが、今回はどうしても攻めたい、守りたい拠点があれば、直接指示をできます。また、軍団のAIは強くなったり、ちゃんと優秀な武将を有効利用しています。肥大化すると管理が面倒になるが、軍団制のお陰で楽になる。
会戦は改良されたが、どうしても勝ちたい場合だけ使えるなので、やはりあまり役に立たない（結局、戦いは数ですし）。でも大会戦は一度体験してもいいでしょう、まあ、発生率が低いけど。
今回は直接、敵武将を引き抜くことができませんが、代わりに武将を工作することが可能です。不戦、戦えたら寝返り、そのまま裏切る。強い敵と戦う時、これらを活用するとも有利になる。特に兵が多い敵拠点では、こういった工作が、勝利の鍵かもしれません。
正直かなりハマりました。未だに飽きません。編集するとトロフィー取れなくなるというペナルティは少々不満だが、面白いから（そもそもそれほど難しくない）特に問題はありません。処理が多いゲームだから、PS4ではものすごいさくさくです。正直ここまで完成度が高い「信長の野望」は、ここ数年ではいないでしょう。年末はこの一本だけでも長く楽しめる。まさに、勝った！勝った！
THE GOOD
＋ボリュームが最高
＋バランスが良く調整された
＋追加要素が多く、無印をクリアしても楽しめることがいっぱい
＋外交の充実と、連合の緊張感
＋戦国伝で歴史勉強は可能
＋国盗りゲームとしてはここ最近最高の面白さ
THE BAD
－移動などの操作は少し不便
－相変わらず会戦はあまり意味が無い
－無印より良くなったが、それでもAI勢力の肥大化により時代を進めば進むほど戦国伝が達成しにくい
ゲーム内容：30/30 システム：30/30 グラフィック＆演出：16/20 サウンド：10/10 ボーナス：4/10
90/100
