かりんちゃんの随心日誌

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英雄伝説 閃の軌跡II

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あ……

軌跡シリーズがここまで来て、システムについては語れるものは特に何もない。本作のやることは、ストーリー以外では今までの軌跡と左程変わらない、特にシステムに関してはほとんど前作『英雄伝説 閃の軌跡』の流用なので、良い意味でも悪い意味でも「続編」という単語に合ってるもの。

前作ではかなりの問題となったロードに関しては、今回では確かに改善されたが、完全解消という程でもない。場所によって4、5秒のロードはやはり目立つ、いらいらする程でもないが、どうもハードの限界を感じてしまう(あるいは開発の方の限界かもしれない)。一部のダンジョンでは、フィールドの演出のせいか、処理落ちが非常的に顕著で、遊びにくい程でもないが、どうも怖くなってしまう。

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ストーリーに関しては、VII組の話とはいえ、一部のキャラクターは存在意味がわからない。場合によってVII組よりサポートキャラクターのほうが重要という、はっきりに言うとキャラクターを生かしてない。特に終盤においては、風さんを始め、「あれ?居たのか?」という感じ。「VII組」の話は今回で終わったが、一部のキャラクターは、実は最初から既に終わったという。発売前では期待された幻焔計画に関する話は、ゲームの中ではまったく解説されてない。いつも通りファルコムさんは過去作の伏線を伏せたまま、さらなる新しい伏線を投げていく。というと、このゲームVII組の最大の見せ場はリィンとクロウの対決だけでした…、あれ、別にVII組要らなくね…?特にラストダンジョンでは強敵を倒したのに、その強敵が本気モードではないと判明され、そして絶好のタイミングでお助け人が登場!という展開が3度も!(最後のオズボーンを考えたら4度もかと)これなら戦闘の必要はどこにあるのか?「もうお前らだけやればいいじゃん」という。軌跡はストーリーが強み、だが、同じ流れを何度も繰り返すと、さすがに限度もあるでしょう。SCというポジションの軌跡作品なのに、謎は何ひとつも解消されてない。比べて空、碧ではクライマックスがあって、そして主人公たちがその難関を乗り越えるという展開があって、非常的に熱い、そして達成感がある話です。でも今回にそれはない。そもそも敵は誰だろうかわからない、主人公たちは展開に流されだけの存在。

このまま続けるだろうか…?

前作終盤では騎神、言わばスーパーロボットという存在が明らかに、そして当たり前のように騎神戦が導入された。しかしやはり面白く無い。確かに強化などはできるが、戦闘そのものが面白くない。そもそも強化のバリエーションがほぼ無い、最初から最後までも、この騎神戦は「おまけ」、「時間稼ぎ」、「とりあえず戦闘」というイメージしか無い。

10年も続いた軌跡シリーズ、これからは何年も続くかわからない。しかし一番怖いのは、このシリーズに結末があるかどうかではなく、このシリーズはいつの間にか別のものに変質したこと。

 

THE GOOD

+安定したゲームシステム

+音楽は良かった

 

THE BAD

-処理落ちが目立つ

-展開がワンパターン、伏線が解消されてないままさらに新しい伏線

-特にこれと言ったクライマックスがない

-騎神戦

ゲーム内容:20/30 システム:23/30 グラフィック&演出:8/20 サウンド:9/10 ボーナス:3/10

63/100

英雄伝説 閃の軌跡II (通常版)

英雄伝説 閃の軌跡II (通常版)