かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

北斗が如く

レビューバージョン PS4 Pro

外伝だからか、最近に出た『龍が如く6』や『龍が如く2』と比べて、本作のグラフィックや快適さなどはかなり落ちた。感覚としては一世代前の「龍が如く」シリーズに戻ったような感じ。確かに戦闘は60fpsに戻って気持ちいいんだけど、モーションが不自然になり、画面の切り替えやロードの多さが逆にイライラするほど目立つになった。一番の不満はおそらく、このゲームでは荒野探索という広大フィールドが用意されたんだけど、バギーから降りる、乗るなどはいちいち要らないイベントシーンが挟まれ、画面の切り替えの多さにはうんざりするという。特にワープは用意されたんだが、拠点から一気にワープすることができない、必ず荒野に出る→ロード→セーブポイントに接近、降りる→ロード→NPCに対話してワープ→ロード→ワープしたら車を乗る→乗るイベントシーン→ロードという複雑かつ面倒くさい手順が必要なので、この時代でこのようなものは時代遅れというか、そもそもゲーム制作者はゲームの快適さなどを全く考えてないようなもの。

ゲームに戻ると、北斗の拳のゲームだが基本的に「龍が如く」シリーズとそれほど変わらないので、「龍が如く」シリーズ経験者なら違和感なく遊べるだろう。実際システムは「龍が如く」シリーズとの違いがあまりないから、北斗の新作というより、龍が如くの新作として評価するほうがいいだろう。ただ、前にも言ったように、ゲームエンジンはどうやらPS3時代の「龍が如く」シリーズなので、最近に出た『龍が如く2』と比べると、かなり物足りないということは否定できない。

システムや寄り道はほとんど使いまわしだが、中盤に入るとやれることが割と増えたので、序盤さえ乗り越えたら、そこそこ楽しめると思います。もちろんやれることが増えたと言われても、「龍が如く」シリーズにあったものの使い回しが多い、新しいミニゲームは一切ないから、そういうものが嫌ならば本作はおすすめはしない。キャバクラは簡略化されたが逆に遊びやすいになったので、そこは評価できると思います。しかし、バーテンダーのミニゲームは制限時間が厳しく、コントローラーを酷使するほど面倒くさいから、正直これどこが楽しいだろうか。確かにケンシロウの台詞は面白いけど、ミニゲームとしては最低だな。リズムゲームも、かなり変にアレンジされたり、「龍が如く」シリーズにあったカラオケよりは遊びにくい。ほかのミニゲームも、正直雑な手抜きものだらけで、やれることが増えたが、面白いかどうかはそれは全く別です。

荒野探索は割と広いが、そこはアイテムを拾うと移動以外特になにもないという。モヒカンたちが徘徊するけどこれは正直面倒くさい。特に低レベルのモヒカンでも邪魔しに来るから(ちなみに時間が無駄になった以外得るものはない)、荒野探索自体は良い発想だが、用意されたコンテンツは全くだめだな。

ならばストーリーはどうだろうか。本作は北斗の拳の本編から分岐されたオリジナルストーリー、いわゆる原作のパラレルワールド。原作のキャラクターは一応出てくるけど、展開はまったく違う。ちなみに一部原作にあったエピソードは改変され消化された(一応)。ゆえに、もし君は原作至上主義ならば、このゲームは絶対オススメはしない。ちなみに単純に北斗のストーリーとして期待しても、終盤は間違いなくがっかりすると思います。なにせ、確かに北斗の拳の世界観とキャラクターだが、ストーリーはいつもの龍が如くなのです。龍が如くシナリオライターの悪い癖が終盤ではどんどん出てきます、特に余計なサプライズ狙い。ネタバレになるからそこまで多くは言えないけど、北斗のようなストーリーがやりたくば、このゲームはやめたほうが良い。あくまで「龍が如く」シリーズなのです。

戦闘自身は60fpsで、爽快は爽快だけど、このゲームの敵は雑魚でも頻繁にガードする(ちなみに敵がガードすると秘孔できない、通常攻撃も全部効かない)。ケンシロウ原作のような無敵感は正直体験できない(モヒカンの一撃で転がることもある)。一応中盤から雑魚を一撃倒せるジャスト秘孔を覚えるとかなり変わったけど、それでも大量のモヒカンと対面すると爽快よりイライラする事が多い。一部の奥義は確かに強力だが、常に出せるわけでもなく、一部の演出も長いから正直テンポが悪い。ボスがスーパーアーマー持ち、無駄に硬いのももはや言うまでもない。モヒカンの断末魔を聞こえるのは良いけど、戦闘自体は楽しいかどうか正直全体から考えると面倒臭すぎてノーですね。個人的に敵(特に雑魚)のガード頻度が高すぎるとからもうちょっと減てもいいと思います、特に「龍が如く」シリーズより雑魚の量が増えたのに、大量の雑魚を掃除する技が限られて、しかも雑魚がよくガードすることが、ストレスの原因だと思いますね。

龍が如くの外伝から見ればまあこんなもんだろう、と思ったんだけど、『龍が如く6』や『龍が如く2』を体験した以上、このゲームの快適さはやはり圧倒的に足りない。いろんなことも無駄な手順が多すぎるしモッサリ、ストーリーを含めてかなり適当で作った感じ。北斗のゲームから見ても、原作ネタがあるけどシンの「さらばだー」が削除されたり、ジャギ以外扱いが適当の原作キャラ多数、オリジナルストーリーのがっかり感も、正直満足とは言えない。結論から言うと、北斗からでも龍からでも中途半端であり、さらに最適化されてない手抜きゲームであった。原作BGMで戦闘楽しめるのは確かに良いが、それ以外特に良いところはなかった。『真・北斗無双』リマスターされたほうがまだマシ(メーカーは別だけど)。

ゲーム内容POOR システムPOOR グラフィック&演出STANDARD サウンドSTANDARD

POOR