生き残るのは…………前作の影響の『真実』だけだ……
ジョジョASBというゲームは覚えるだろうか？このブログでもレビューを書きましたが、かなりボロクソだったね。しかし当時では50万も売れたことで、なんとなく続編は出るだろうと予想した。そして前列という『北斗無双』もあって、続編は出るだろうけど評判に問わず爆死するだろうと思った。２年後の今、全てがまさに的中の訳です。本当に、当たり前なことなのに、なぜこんなことだけは繰り返すだろう。
とまあ、ASBが批判されたせいか、今回は同じ素材だが２ｖｓ２のアクションゲームとなってしまった。格闘ゲームから逃げたのは正しいかどうかは別にして、素材は元々割りとハイクォリティーだったので、タッグバトルのアクションゲームとしては、正直クォリティは悪く無いと思います。そもそも前作でも雰囲気の再現やグラフィックやらは高評価だったからね、ゆえにパーティーゲームに逃げたのは、まあある程度正しいと思います。そして、前回ではストーリーが薄っぺらいっていうかほぼ無いから、今回はさすがにオリジナルストーリーだけは用意した模様。個人的にナルティメットのようなクォリティでジョジョを再現のようなゲームが欲しかったが…まあ結局予算の問題だろう。
ストーリーに関しては、オリジナルストーリーだがオールスターのような祭り構成です。とはいえ、原作者監修だからか、オリジナルストーリーにしてもちゃんと原作の雰囲気を忠実に守ってる、そして様々なジョジョの出会いに、興味深い対話もできたわけです。まあ原作ファンなら間違いなく嬉しいと思います。そしてストーリーの展開もうまくジョジョ原作のことを利用して組立て、オリジナルだけどちゃんとしたジョジョらしい話になってる。細かいネタバレはしないが、とりあえず祭りゲームのストーリー構成としては、合格以上と思います。個人的に第二部の章は特に良いと思います。しかし、やはり話はメインキャラクター、ってか各部の主人公たちのみ焦点を当てる。サブキャラクターはほとんど空気のままで、こればかりは残念ですね。まさかジョルノとディオに対話もないのは驚いた。
そしてストーリーの展開だが、仲間だったはずのキャラクターが何度も逃げたという展開が何度も見せられ、「またこの展開かよ」ということにも呆れた。構成がうまい部分はあるが、その代わりにダメな部分も目立つ。１部のディオと７部のディオとかはまさに「お前何をしに来たか」という展開に。どんな繋がりと期待したがまったくつまらない展開だった。祭りゲームだからストーリーは難しいだろうけど、せめて重複な展開や、意味が無い戦闘はやめて欲しい。
そしてストーリーに挟まれた探索パートだが、それも全く意味不明だった。そもそも目的地に向かう以外、他のやることはあまりないのに、戦闘マップを使い回しにしてこんなことまで入れる意味はなんだろう。マップで歩くことは面白いか？いや、それは全く無いな。配置された仲間との対話も全く意味もないし。水増し要素にしか思えない。
ともあれ、ストーリーはそこそこ面白かったのは確かなので、終盤イベントの展開も熱かった。この辺は満足するだろうけど、まさかゲームとしてこれで全てが終わりだった。
そう、やれることはここまでです。あとはCPUとフリーバトルするか、オンライン対戦しかやることがない。もちろんストーリーの「ミッション」を消化していくのもいいが、フリーバトルとオンラインバトルでは成長済みのキャラクターは全部使えるなので、全く無意味なことでもあった。
ええ。ストーリーではレベルという概念があって、キャラクターを成長させることができますが、それはまったくストーリーモードのみのことであって、フリーバトルやオンラインバトルでは最初からフル成長のキャラクターが全部使えるわけです。ゆえに最初にオンライン対戦やCPU対戦をやったら、ストーリーモードは苦痛にしか無い。そして逆も、ストーリーモードの成長は一体何だったのか、という。最初から使えるのは良いけど、ストーリーの制限は逆に何の意味があるか、それは本当に理解できない。ゲームデザインとして、これは割と致命的と思います。
祭りゲームとはいえ、オフラインの対戦はできません。そしてトレーニングなどもありません。いきなり実戦というわけです。キャラクターの性能を覚えるモードなど無いし、ストーリー以外のモードもないのです。このような中途半端な仕様は何なのか…。結局アホのようなCPUと戦うしかやることがない。まあ、オンライン対戦できるだけはせめての救いか…。
そういえばまだ戦闘のこと話してないんだね。基本的に祭り感はあるが、終始でもごちゃごちゃ。まだ慣れてない時には、何もできないままボコボコにされることもある。操作自体はさほど難しくないが、いかんせん覚えることはややこしいでそれなりに多い。正直体験版では「これクソゲーだろ？」と思ってしまった。恐らくAI、特にパートナーのAIがただのアホが原因かもしれません。あと売りであるデュアルヒートアタックの種類が少なさすぎる。まさか同じ部のキャラクター同士すらまともに用意されてないほど…。あとは必殺技などはスキップできないのも、テンポとしては悪い。まあかっこいい演出ではあるが、何度も発動したらさすがに面倒くさいと思ってしまう。でも、闘い方さえ覚えたらまあまあ楽しいかな。少なくともクリアまで変と思ったことはない。無限コンボはさすがにもうないね。
結局前作から反省したのか？答えはイエスでもありノーでも言える。ストーリーモード搭載によって、ゲームボリュームとしてはある程度改善されたし、ジョジョファンでも嬉しいシーンもあった、が、対戦などの仕様は中途半端で、モードの不十分などもがっかりとも言える。とはいえ、少なくとも無料で遊べちまうんだとかはなくなったので、ジョジョゲームを求めるなら、このゲームはまあオススメ部類にも入る。まともなキャラゲーになったが、不親切な部分もたくさんある。それをもっと力を入れたら確実に良いゲームになれるが…、まあ売上を見てもうこれでおしまいか…。
THE GOOD
＋ストーリーモードはまあ楽しかった、原作者監修だけがあって、原作の雰囲気を忠実に守ってる
＋戦闘に関しては祭り感が出る
＋グラフィックと演出は前作と同じくちゃんとジョジョらしい雰囲気、高水準
＋キャラクターはやや多い、足りないという感想もあったが、正直多い方
THE BAD
－まさかトレーニングやオフライン対戦がないとはどういうことなんですかぴろし
－ストーリーモード以外のやることが無さすぎる
－ストーリーモードの意味不明のレベルアップ制度
－説明やフォローがなく、初心者にとって最初は関門も
－ストーリー中盤の展開は見飽きやすいテンプレート
－売りであるデュアルヒートアタックの種類が圧倒的に足りない
ゲーム内容：STANDARD システム：STANDARD グラフィック＆演出：EXCELLENT サウンド：GREAT
STANDARD
