かりんちゃんの随心遊戯日誌

ゲームの日記、たまに政治の話、香港の話

ソードアート・オンライン Re:-ホロウ・フラグメント-

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そうだな そうだね

本作は元々PSPのタイトルで、その後ではPS Vitaに移植され、「ホロウエリア」シナリオという追加要素が追加された。そして今度は完全版という形でPS4で登場する。三度も移植されたタイトルだが、PS Vita版では序盤しかプレイしたことないので、今回はPS4タイトルとして評価します。(なお、本レビューの対象は本作を遊んだことない方。PS4版の追加要素はないとはいえないが追加ボスとかはレビューしがたい内容なのでご了承ください。)

本来は携帯向けのタイトルなので、作り直しではない以上どう頑張ってリマスターされても限界があります。さすがに本作のグラフィックはPS4レベルから見ると駄目駄目なのですが、60時間ほどプレイした結果、そこまで気にしなくても良いレベルです。しかも値段から考えると、ある意味最低限のハードルをクリアしたもので、グラフィックに過度な拘りがなければ許せると思います。もし本作のPS4版もフルプライスだった場合、評価は別ですが。

と、グラフィックのことよりも、本作は何度も追加要素が実装された結果、2000円とは思えないほど巨大なゲームとなってしまった。もしや初めて本作をプレイする方、このゲームは間違いなくボリュームは満点です。ゲームでは階層攻略と呼ばれた、PSP版のシナリオ「アインクラッド」、つまり本作の基本シナリオ;そしてPS Vita版で追加された「ホロウエリア」シナリオ、二つ同時に進行できるストーリーが用意されました。プレイヤーはどのシナリオを進めるも良いし、交替して進行しても可能です。制限は特になく、それぞれはちゃん1本ゲームタイトルのストーリーほどの内容が用意されます。それだけではなく、PS4版ではPS Vita版のDLCまで実装・拡張された。完全版の完全版というほどのボリュームなので、むしろ最初はやることが多すぎてどうすればいいのか迷う状況が出てしまう。さらに、本作のシステムはキャラクターゲームなのに割と作りこんでいる。ちゃんとSAO原作がMMORPGとのことを意識し、UIやゲームシステムなどは、MMORPGのような感覚でプレイできます。まさにオフラインでプレイできるMMORPGです。

驚くことにスキルなどは奥が深く、RPGとしてはかなり複雑なゲームに見える。実際やれることはそれなり多く、序盤はかなり大変である。とはいえ、チュートリアルも用意されたので、試行錯誤しながらゲームを慣れていくことができます。さすがに何年前のゲームのシステムをここで一々分析するつもりはないけど、システムの完成度は驚くことに高いんです。とくにパートナーAIの育成、スキルの使用や解放、そしてヒロインとの友好度など、どれもしっかりに用意されます。RPGが好きならば、本作は間違いなくハマると思います。ただ、やはり普通のRPGとは違うので、MMORPGを体験したことない方には少々厳しいかもしれません。

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原作ベースなのでSAOの知識がないとついていけない部分もあるが、ある程度の解説は用意された。実際自分はレギュラー陣以外原作の知識は全く無いのですが、楽しめました。そもそもイベントを追うだけでもキャラクターの関係をある程度理解できるので、そこまで気にしなくてもいいと思います。とはいえ、原作ファン向けのゲームなんですから、抵抗があればオススメはしない。

PS4版の追加要素ではオンラインマルチプレイ、ネットを通じて世界中のプレイヤーとやりとり、あるいは共闘ができます。アバター自体はいつでも拠点で変更できるし、今回は女性でも作れます。ある意味PS Vita版の拡張バージョンです。

フレームレートについては基本的にヌルヌルで、階層攻略のボス戦やオンラインでもとくに処理落ちはしないが、拠点にいるとNPCが多すぎるとフレームレートのガタ落ちはかなり目立つ。正直PS4の性能であれば、この程度で処理落ちは少々許しがたい。毎回拠点から出ると必ず遭遇しまうので、本当にアップデートで改善して欲しい。

また、PS4版ではPS Vita版と違い、解像度が1080pにグレードアップしたので、かなり広い範囲まで確認できました。とくにホロウエリアではフィールドがそれなり広いから、PS4版では視界がよく、周りの状況をよく確認できます。これがPS Vita版と最大の違いと個人的に思います。階層攻略では恐らく元々PSPベースなので、フィールドが狭いしちょっと歩くだけでもうエリアチェンジ、かなり違和感があるけど、ホロウエリアについてはかなり快適に遊べます。とくに敵が多いエリアはすぐわかるので、どう対処するのもすぐ対策を講じます。

レビューなのでゲームの内容も少し語らいましょう。階層攻略はメインシナリオであり、76階から100階まで攻略するゲームです。階ごとにボスが用意され、まずはそのフロアのダンジョンを探検し、そしてボスルームを探索し、最後はボス戦で次の階層を目指す。ボス戦はパートナー、そして攻略組の2チームと共にボスと戦います。階ごとのダンジョンは違いますが、基本は変わらないので、80階になるとダルくなる可能性がある。もちろんイベントは用意されたんですが、95階まで大きな展開はないゆえに、敵の雑魚やダンジョンの使い回しが半端無く多いので、正直評価はイマイチ...いいえかなり微妙です。とくにフィールドやダンジョンの種類や風景は少ない、作業感が半端ない内容です。ゲームは複雑で慣れるまで時間はかかるが、さすがにここまではしなくても良いと思います。まあ、一番の問題はやはり使い回しの多さですね。同じ雑魚は何度も何度も出てくると、どうしてもやる気が出なくなる。せっかく上の階に行ったのに、またこの敵かというがっかり感。この部分は元々PSPベースとはいえ、やはり萎えます。

ホロウエリアはPS Vita版の追加要素なんですが、ハード性能も上がりましたのでフィールドが広くなりました。正直こちらがRPGで探検している感覚です。階層攻略ではなく、5つのエリアで用意されたダンジョンで探検し、そしてボスを撃破していく。もちろんシナリオはちゃんと用意されたし、割りと早めにクライマックスを迎える。こちらは内容的にもゲーム的にもかなり楽しめた、なにせ風景のパターンは割と多く、ボスも特徴的です。実装エレメント調査といった作業があるが、やるかどうか自由なのでとくに気にすることはない。またホロウエリアの武器や防具はランダムな追加属性が付けれ可能性があり、トレジャーハントするのも楽しい、かも。

シナリオ攻略以外でも、ヒロインとイチャイチャすることができます。原作のヒロインだけではなく、ゲームで用意されたモブも攻略できます。男でも女でも関係なく落とすことが可能、そこはさすがキリトさんです。しかし、友好度の上がる作業は割と面倒くさい。

正直このゲームは原作への愛を感じます。ここまで作り込んだキャラゲームは日本ではなかなか珍しいんです。多少作業感はあるが、ボリュームもシステムも完成度が高く、良作と思います。もちろん使い回しの多さは気に入らないが...、2000円でこの出来はもはや破格の値段。という結論というと本作はやはり”買い”なのです。

 

THE GOOD

+ボリュームが素晴らしい、もはや圧倒的

+システムの完成度が高く、やりこみ満点

+自由度が高く、やれることも多い

+カスタマイズが多様

 

THE BAD

-雑魚、ダンジョンの種類が少ない(とくに階層攻略)、使い回しの多さ

-作業感が半端ない、とくに階層攻略はかなり単調

-拠点での処理落ち

-システムはそれなり複雑なので、慣れないうちは大変苦痛

-やはりPS4レベルのグラフィックと言われると、答えはノーです

ゲーム内容:GREAT システム:GREAT グラフィック&演出:RUBBISH サウンド:GREAT

GREAT